競馬におけるワイド馬券のフォーメーションについて解説
競馬には全部で9種類の馬券がありますが、そのなかでも「ワイド」という馬券は的中させやすく、買い方を工夫すれば十分プラス収支に出来るということもあって、競馬初心者にもおすすめできる買い方のひとつです。
本記事ではワイド馬券とはどういったものかについての解説と、ワイドの買い方のひとつである「フォーメーション」について、どのような特徴があるのか、さらにはどのような買い方をすれば良いのかを解説します。
ワイド馬券の特徴について知っておこう
そして、ワイド馬券は「複数的中する可能性がある唯一の馬券である」となっています。
1例を挙げると、「4-5」「5-6」「6-7」というワイド馬券を買ったとします。
そしてレース結果が1着5番、2着6番、3着4番となりました。
この場合、購入したすべての買い目が3着以内となっているのでトリプル的中となります。
ワイド馬券は平均配当こそあまり高くはないものの、複数的中すれば的中難易度に見合わないような高配当が期待できる面白い馬券なのです。
ワイド馬券は初心者におすすめの馬券
同じく2頭を選ぶ馬券には「馬連」と「馬単」があります。
ただ、馬連は1着と2着に入る2頭を当てなければいけないですし、馬単ではさらに着順まで当てなければならず、それなりに難易度が高いです。
馬連や馬単と比べるとワイドは3着以内に入る2頭を当てればよいので、的中難易度はかなり下がります。
ワイドのフォーメーションとは?
例えば1着になる可能性が高い馬が2頭から3頭ほど存在し、それに次ぐ馬も数頭いるといったレースでもっとも有効な買い方ではありますが、1頭目2頭目でそれぞれ買い目に含める馬を選ぶため、活用すればあらゆるレースで使える買い方です。
また、購入する馬を決め打ちするため、買い目点数を絞り込めるというのも大きなメリットです。
ワイドの平均配当がだいたい600円くらいだと言われていて、買い目をあまりに増やしすぎると馬券代のほうが的中した時の配当金を上回ってしまいます。
しかしフォーメーションで購入する馬を厳選することで、自然と余分な買い目を省くことができ、結果的に買い目を少なくすることができます。
その一方で買い目を厳選するということは、不的中となる可能性も高くなるということなので、フォーメーションで馬券を購入する際はしっかりと予想をする必要があります。
ボックスとの違いについて
例えば1番人気の3番、2番人気の4番、10番人気の5番、12番人気の7番をボックス買いすると、買い目は「3-4」「3-5」「3-7」「4-5」「4-7」「5-7」の5点買いとなりますが、ワイドで上位人気だと当たっても4倍程度になってしまう可能性が高く、当たっても馬券代のほうが上回る可能性が高いです。
また、最後の「5-7」に関しては10番人気と12番人気ということもあり、下位人気の馬が3着以内に2頭とも入るような可能性は極めて低いです。
そこで3番と4番を1頭めに固定し、2頭目を10番と12番に設定するフォーメーション買いをすると、買い目は「3-5」「3-7」「4-5」「4-7」の4点だけで済みます。
これならば的中する可能性もある程度高いですし、当たればほぼ確実にプラス収益となるでしょう。
流しとの違いについて
したがって、圧倒的に強い馬が1頭いて、この馬の3着以内は間違いないと判断できるレースの時に有効な買い方だといえるでしょう。
流しの場合、対抗馬はある程度上位人気の馬を含めつつ、数頭は穴馬を買うようにすると当たった時の配当も期待できます。
軸馬の選び方は主に2つのパターンがある
ワイドのフォーメーションでは、言うまでもなく軸馬の選定がとても重要になってきます。
軸馬が3着以内に入ってくれることが的中か不的中となるかを大きく左右するので、予想のときには軸馬の選定に一番時間をかけるようにしましょう。
軸馬の選定としては大きくふたつのパターンが考えられます。
人気馬2頭パターン
とにかく当てたいというのであれば、軸馬はやはり人気馬2頭に設定しておくのがおすすめです。
ちなみに競馬では人気上位3頭がそのまま1,2,3着を独占するというレースは滅多にありません。
人気馬同士は必ずお互いをマークしながらレースをすることになるので、3頭人気馬がいればそのうち1頭は展開によって3着以下になってしまう可能性が非常に高いです。
もし人気馬が3頭存在するような場合は、3頭についてよく調べ、不安要素が多そうな1頭は思い切って買い目から除外してみてもよいでしょう。
この買い方の場合、2頭目に人気馬を含めるかどうかで買い目の数は大きく変わります。
⇒その買い目が的中した場合オッズは低くなるので買い目は絞る必要がある。
・2頭目に人気馬を含めない
⇒ある程度買い目は広げておくほうが当たりやすい。
人気馬1頭穴馬1頭パターン
もうひとつは1頭は必ず3着以内には入るであろう人気馬、もう1頭は上手くはまってくれれば3着以内に入ってくれる可能性が高い、中穴程度の馬を1頭選ぶパターンです。
中穴の馬を選ぶのは難しいですが、上手く予想通りのレース展開になれば、どの買い目でも高い配当が期待できます。
特にワイドは3着以内にさえ入ってくれれば的中となるので、どちらかといえば回収率も期待できるこちらの買い方のほうがおすすめです。
穴馬の選び方
ワイドのフォーメーションでは軸馬を選ぶのに時間をかけることは大切ですが、穴馬もある程度時間をかけて選ぶ必要があります。
穴馬は人気馬よりも不安要素が多いため、特に穴馬を1頭軸馬にするような買い方をする場合は軸にする穴馬をどれにするかが的中不的中を大きく左右します。
もちろん残りの穴馬もある程度理由を見つけて選ばないと当たる確率は低いでしょう。
本項目では穴馬をどのように選ぶかについて解説します。
前走高い人気で大きく人気を落としている
前走で人気を集めながら惨敗してしまった馬というのはおおむね人気を大きく落とします。
多くの競馬ファンは前走の着順でその馬の能力を判断するので、惨敗した馬は次のレースもあまり良い走りをしてくれないと思ってしまうのでしょう。
しかし、1番人気になる馬というのは間違いなく能力はそれなりに高い馬です。
競走馬には得意な展開や距離がありますし、人気馬というのはマークされやすいため本来の走りがなかなかできないものです。
人気が落ちればあまりマークされなくなるので、その馬の得意な走り方ができれば3着以内に入ってくれる可能性は十分あります。
敗因がはっきりしている
前走で高い人気となっていながら、惨敗してしまっている間を見つけたら、その馬が負けた原因を探ってみましょう。
負けた原因がはっきりとしているのであれば穴馬としては狙い目です。
敗因がはっきりしている負け方の一例がこちらです。
・進路が塞がれてしまった
・レース前にいれこんでしまい出走前にスタミナを大きく消費してしまった
逆に特に問題なく走っているのに上位入着の馬にまったく届いていないような場合は、過剰人気だった可能性が高いので、買い目には含めないほうがよいでしょう。
距離が短くなった
もしあなたが馬主で、自分が所有している馬の敗因が明らかにスタミナ不足であると判断した場合はどうするでしょうか。
恐らくほとんどの人が次のレースは前のレースよりも距離を短くしようと考えるはずです。
前走の敗因が明らかにスタミナ不足で、距離を縮めてきたような馬は注目しておきましょう。
スタミナ不足が敗因ということは、スタミナが切れるまでは好位置で走れているということになります。
スタミナが十分もつような距離のレースであれば、しっかりと上位に入ってくれることでしょう。
人気馬とタイム差がそれほどない
着順が下位であったとしても、先頭の馬との距離がどれくらいあるかで評価は大きく変わってきます。
前の馬と数秒程度離れて負けているようであれば、ほかのレースでもなかなか上位には入れないでしょう。
しかしコンマ数秒差であれば、たとえ5着以下であったとしても、展開さえその馬に有利となってくれれば十分上位に食い込める能力はあると判断できます。
リーディング上位騎手に乗り替わった
競走馬の騎手は、最初から最後までずっと同じ馬に乗り続けるというわけではありません。
レースごとにオーナー側と騎手側との交渉があり、その交渉が成立してはじめて騎乗する騎手や騎乗する馬が決まります。
したがって、前のレースに乗っていた騎手と今回のレースで乗っている騎手が変わるということは多々あります。
競馬の騎手には「騎手リーディング」という順位表というものがありますが、乗り替わりでこの騎手リーディング上位の騎手が騎乗するような場合は要注目です。
競走馬を所有するオーナー側からすれば、自分の馬には1勝でも多く勝ってもらいたいので、強い機種に騎乗してほしいと自然に思うでしょう。
そして騎手もまた、自分の勝ち星をひとつでも増やしたいので、強い馬に乗りたいと思うのは当然です。
リーディング上位の騎手が乗り替わるということは、その馬が高い能力を持っているという証拠になります。
前走では振るわなかったとしても、今回のレースでは見違えるような走りをしてくれる可能性が十分あります。
また、リーディング上位の騎手は競走馬の能力を引き出す技術力自体も高いため、人馬一体となった素晴らしい走りが期待できます。
ワイドでフォーメーション買いをするときの注意点
ここまでワイドフォーメーション買いをする際の馬の選び方について解説しました。
先に解説したことを踏まえながらデータを見ていくと当たりそうな馬をある程度見つけることができるでしょう。
ここからはワイドでフォーメーション買いをするときの注意点について解説します。
買い目には穴馬を必ず含める
ワイドは3着以内に入る2頭が当たれば的中となる事は何度も説明しました。
ワイドは当たりやすい馬券であるがゆえに、人気馬だけで買ってしまうとどうしても配当が低くなりがちです。
競馬のレースでは3着のなかにたいてい1頭馬10倍人気以上の中穴馬が入ってきます。
上位人気だけで固めるよりも、中穴馬を数頭いれたほうがかえって的中率は高いですし、当たった時の配当も大きいです。
買いすぎに注意
ワイド馬券を買う時は買いすぎに注意しましょう。
さすがに1点買いや2点買いで当たるような馬券ではありませんが、20点30点と購入してプラス収益に出来るような馬券でもありません。
ワイド馬券の平均配当はおよそ600円といわれています。
レースの状況にもよりますが、できれば10点以内にしておいたほうが的中した時にプラス収益となる可能性が高いです。
ワイドで勝負してもよいレースとは?
競馬で勝つためには買い目に含める馬の選び方も重要ですが、その前段階であるレース選びもとても大切です。
ではワイドで勝負しても良いレースとはどのようなレースなのでしょうか。
出走頭数が少なくなればなるほど全部の買い目点数が少なくなり、1点あたりの的中率が高くなります。
出走頭数が少なくなると、平均オッズは低くはなりますが、新馬戦などはどの馬が勝ってもおかしくないため、出走頭数が少なくても高配当になる可能性が高いです。
また、ワイドのフォーメーションでは軸馬選びがとても重要になります。
したがって軸馬を決めやすいレースというのもおすすめです。
特に圧倒的実力を持つ馬が1頭出るレースの場合その馬に人気が集中するので、中穴程度の馬が2着または3着に入るだけで思わぬ高配当が期待できます。
逆に勝負しないほうがよいレースとは?
ワイドのフォーメーションで勝負しないほうがよいレースとは、軸馬を絞ることが難しいレースです。
そもそも軸馬を決めづらいレースというのは荒れる可能性が高いレースなので、競馬を始めたばかりの人は馬券を買うこと自体を見送ったほうがよいでしょう。
まとめ
ワイドのフォーメーションではワイド馬券を購入するときに1頭目と2頭目に買う馬をあらかじめ決めておき、選んだ馬が度の着順であっても当たるように馬券を購入します。
ワイド馬券は選んだ2つが3着以内に入れば的中となるので、1頭目では3着以内に入る可能性が高い人気馬、2頭目では中穴程度の馬を数頭選ぶのが基本です。
フォーメーション買いは余計な買い目を省ける反面、買い目を絞るため予想は立っているのに馬券を買っていないという惜しい負け方をする可能性があります。
フォーメーション買いをするときはある程度しっかりと予想を立ててから買うようにしましょう。
ワイドは3着以内であれば的中となるため、買い目に馬中穴馬を含めると高配当が期待できます。