競馬の出走表や競馬新聞の記号・印の意味を徹底解説
競馬の馬券を購入しようとする際に必ず見ることになるのが「出走表」です。
出走表を見ると、さまざまな種類の「印」が書かれていることに気付くのではないでしょうか。
これらの印は、今後馬券を買い続けようと考えているのであれば是非覚えておいてほしいです。
本記事では出走表や競馬新聞などに記載されている「印」について解説します。
競馬の出走表や競馬新聞には印が打たれている事が多い
競馬新聞やネットなどの出走表を見ていると「◎」や「☆」といった印が書かれてある欄があります。
これらの印には全て意味があり、その意味を理解することでよりそのレースに対する理解や知識を深めることができるでしょう。
出走表に書かれている印は絶対に必要なもので覚えておいたほうがよい
出走表に書かれている印には大きく2種類あります。
そのひとつは「レース名」などの横に書かれている「印」です。
この印はマークというよりもそのレースの種類を示す略語のようなものであり、そのレースがどういった性質のレースであるかを教えてくれるものとなっています。
G1レースなど、重賞レースしか馬券を買わないというのであればここの印を特に気にする必要はありませんが、それ以外の一般戦の馬券も購入しようと考えているのであれば、レースの性質毎に馬券の買い方は少しずつ変わってくるので、レース名の横に書かれている印の意味は絶対に理解しておいたほうがよいです。
競馬新聞など「予想」に打たれている印は必須ではない
そしてもう一つ、「◎」や「☆」といった印も出馬表には書かれていることが多く、競馬の馬券を購入している人にとってはこちらの印のほうが馴染みは深いでしょう。
これらの印は「予想印」といい、主に競馬関係の記事を書いている記者や、近年では競馬予想を専門におこなってるAIがそのレースで注目しておくべき競走馬を分かりやすく提示したものです。
予想印は馬券を購入する際の指標にはなりますが、あくまでも予想をしている人やAIが個々に注目していることを表したものなので、印を付けている馬が必ず上位に入着というわけではなく、印を打っている馬が全頭着外になるということも日常茶飯事です。
したがって、こちらの印に関しては結論から言えば覚えることは必須ではありません。
出走表やレース名などに記載される記号の意味
まずは出走表の出走馬やレース名の横などに記載される記号の意味について解説します。
ここに解説しているものがすべてとは限りませんが、主要なものはほぼ網羅しているので、本項目に書かれている記号や略語を理解しておけばすべてのレースに対応できるでしょう。
競走馬やレース名に記載されている略語や記号などはレースの予想をする際に重要な情報となっているので、しっかりと理解しておきましょう。
「地」
「地」は地方競馬の事を意味していますが、「〇」の中に地と書いてあるものと、「□」の中に地と書いてあるものでは意味合いが異なります。
「〇」の場合は中央競馬で出走馬登録をしている馬のなかで地方競馬に出走した経験がある競走馬を意味しています。
著名な馬だと地方競馬出身で誰もが知っているアイドルホースであるオグリキャップがこの印のつく馬に該当します。
「□」の場合は中央競馬が指定する交流戦に出走する地方競馬所属の馬をあらわしています。
交流戦とは中央競馬と地方競馬の活性化を目的として設定されたレースで、「帝王賞」「JBCクラシック」などが交流戦では有名なレースです。
「外」
この印は「外国産馬」であることを示す数字です。
外国産馬とは文字通り外国で生まれた競走馬の事を意味していますが、外国産馬にも「〇」の中に外と書かれてあるものと、「□」の中に外と書かれてあるものがあり、それぞれ意味が変わります。
「〇」に外の場合は外国で生まれ田後日本に入ってきて、日本で調教を受けて日本のレースでデビューした馬がこれに該当します。
いっぽう「□」に外の場合は外国で生まれて外国で調教を受け、外国のレースにてデビューしている馬の事です。
この両者には大きな違いがあり、海外のレースで一度でも走った競走馬は基本的に日本のレースで走ることができません。
なぜこのような規制が設けられているのかというと、外国で走った馬が日本のレースで沢山活躍すると種牡馬がその外国で走った馬ばかりになり、純国産の競走馬が少なくなってしまうからです。
外国で一度でもレースを経験した馬が出走できる国内のレースは「国際競走」として認められているレースのみと定められています。
今でこそ多くの重賞レースが国際レース扱いとなりましたが、1990年初頭まではジャパンカップを除くほとんどのレースが国際競走とは認められておらず、実力がありながら名誉あるレースに出走できないという悲しい事態が起こっていました。
現在でも最強馬の1頭に数えられる「マルゼンスキー」が外国産馬の扱いを受けていたため、「日本ダービー」に出走できなかった時のエピソードはあまりに有名です。
「指定」
地方競馬所属の競走馬や騎手は中央競馬のレースに出走することができませんが、この印がついているレースは特別に地方競馬所属の競走馬が地方競馬所属の騎手を騎乗させて出走することができます。
現在ではほとんどのG1レース及びそれに向けての「トライアルレース」に地方競馬所属の競走馬や騎手が出走できるようになっています。
指定にも「〇」と「□」があり、「□」の方は地方競馬所属の騎手のみが騎乗可能なレースとなっていて、地方競馬所属の競走馬は出走できません。
「特指」
こちらは指定レースの条件より更に厳しい条件が設けられていて、中央競馬が指定している地方競馬のレースで1着となった競争馬のみが出走の権利を与えられるレースとなっています。
「混合」
外国産馬の内、日本でレースデビューをした競走馬が出走可能なレースを指しています、
「国際」
こちらは外国で生まれ、日本でデビューした競走馬だけではなく、外国で生まれて外国で調教を受け、海外のレースでデビューした競走馬でも出走可能なレースです。
以前は「ジャパンカップ」や「NHKマイルカップ」くらいしか国際競走は存在していませんでしたが、前述の通り現在では多くの重賞レースが国際競走扱いとなりました。
とはいえ、現在でも国際競走といえばジャパンカップを思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし、現在は有力な外国産馬が同時期に開催される「香港国際競走」に参戦する外国産馬が増えているため、ジャパンカップは国際競走の役割を果たしていないといっても過言ではないような状況で、2019年には外国産馬が1頭も出走しないという事態になってしまったこともあります。
「牝」
牝馬、つまりメスの馬しか出走できないレースです。
G1レースだと、牝馬3冠の対象となっている「桜花賞」「オークス」「秋華賞」、古馬のレースでは春の「ヴィクトリアマイル」そして秋の「エリザベス女王杯」が該当します。
「若手騎手」
騎手免許取得が7年未満の騎手のみが出走できる限定レースのことを意味します。
経験が浅いということもあって思わぬレース展開になりやすく、予想は難しいですが的中させると高額配当が狙える可能性は十分あるでしょう。
予想で付けられている印の意味
続いてネットの出走表や競馬新聞の「予想欄」に記載されている印の意味についての解説です。
競馬に関係する印としては、むしろこちらのほうが馴染みが深いことでしょう。
先ほどのレース名の横につけられている印ほど重要度は高くありませんが、覚えておくと予想をする際の参考にはなるでしょう。
「◎」
二重◎は「本命馬」につけられる印で、出走している競走馬のなかで最も1着になる可能性が高い競走馬と認識しておけば良いでしょう。
印を信用して馬券を購入するのであれば、この印がついている馬を軸に買い目を組み立てることになります。
複数の競馬予想サイトや競馬新聞で同じ競走馬にこの記号がついている場合、その競走馬は他の出走馬より能力が抜きんでている可能性が高いです。
「〇」
◎ほどの信頼度はないものの、◎の馬に肉薄する実力を持っている競走馬にこの印が付けられています。
◎と同様に、多くの予想サイトなどで同じ馬に〇がついているのであれば、そのレースは「2強」のレースと考えて差し支えないでしょう。
2強のレースの場合、その2頭を軸に3着の馬を予想すれば良いだけなので予想がかなり楽になります。
「△」
△の記号には2種類ありますが、こちらの記号は1着は難しいが2着3着に入る可能性は十分ある競走馬に打たれる記号です。
「馬単」「3連単」など、複数の着順を当てなければならない馬券を購入しようとしている際は軽視できない印といえるでしょう。
この印が付けられている競走馬をいかに上手く取捨選択できるかが馬券の的中率を大きく左右するといっても過言ではありません。
「▲」
こちらは先ほどの△印とは違い、「一発逆転」の可能性を秘めている競走馬に打たれる印です。
2着3着に入る可能性があるというよりも、展開次第では◎や〇の馬を抜いて1着になる爆発力がある馬に付けられることが多く、高額配当を狙っている人は特に注目しておきたい印となっています。
「✖」
この印がついている競走馬は展開によっては3着に入る可能性がある馬です。
同じような意味合いの印で「注」という印を用いられる事もあるのですが、いずれにしてもこの印が付けられている競走馬は人気薄であることが多く、予想通り3着以内に入れば万馬券も期待できるような配当になります。
「☆」
☆印は予想をしている人が特に注目している穴馬を意味しています。
☆を付ける競走馬は予想している人の個性が出ることが多く、同じ馬に☆印がついていることは滅多にないでしょう。
したがって、参考にするかどうかは予想する人の予想の仕方が自分の好みであるかどうかが大きく影響します。
印を付ける馬は予想する人によって大きく異なる
予想印はあくまでも予想をしている人が自分の意見として付けているに過ぎません。
特に実力が拮抗しているレースの場合、人によって印がついている競走馬は全然違ってきます。
また、自分で予想をしている人は自分の予想と比べると、重要視している競走馬が全然違うということも日常茶飯事ではないでしょうか。
しかし私たちは未来予知をすることはできません。
それは競馬新聞を書いている記者も同じことで、彼らが提示している印はあくまでも過去のデータや記者自身の勘によって導き出されたものに過ぎないのです。
競馬新聞などの予想印をどう活用するかはその人次第ですが、あくまでも一資料として参考程度にとどめ、予想は自分でしっかりと出したものを使うのが一番後悔しないのではないでしょうか。
まとめ
競馬新聞や出馬表には色々な略語や記号などが書かれてあります。
特にレース名の横に書かれてある略語や記号などはそのレースの性質を意味するものとなっており、予想をする際の資料としてとても重要なので出来る限りその意味を覚えておきましょう。
予想欄に書かれてある記号はあくまでも個人の見解なのですべてを信頼するというよりも参考程度に留めておき、レースの予想は自分で出すようにするようにすることを推奨します。