重馬場に強い騎手4名を紹介!不良馬場でも実力を発揮できる騎手は?
競馬は屋外でレースが行われるため、天候の影響を大きく受けます。
競馬で勝ち続けたい、または大きく稼ぎたいと思うのであればどのような天候になった時も臨機応変に対応しなければなりません。
本記事では重馬場と呼ばれる馬場状態になった時にも力を発揮する騎手を紹介します。
重馬場とは?
競馬は芝もしくはダートの上で行われる競技ですが、馬場の状態は天候、特に降雨によって大きく変化します。
競馬の場合、馬場状態は水分の含有具合によって「良」「稍重」「重馬場」「不良」と4つの状態に分かれていて、重馬場は3段階目の状態です。
重馬場になるとどうなる?
稍重程度ならばそこまで影響はありませんが、重馬場になると流石に競走馬の走りに影響が出てきます。
重馬場や不良馬場になるとどのような影響が出るのかを見ていきましょう。
良馬場の時よりもスタミナやパワーが必要
芝コースの不良馬場の場合、コース全体が水分を多く含んで重くなります。
そのため走る際に良馬場や稍重の時よりもパワーが必要になるだけではなく、パワーを沢山使うことになるのでスタミナも普段より多く消費します。
短距離レースならばスタミナに関してはそこまで気にしなくても良いですが、中距離以上(2,000m以上)のレースになると、いかにスタミナを最後まで維持して走り切るかがかなり重要となるため、不良馬場による影響はかなり大きいです。
たとえばマイル距離で好成績を上げている競走馬が距離を延長して中距離戦に参戦した場合、良馬場ならば普段の力を発揮できるかもしれませんが、不良馬場になるとスタミナ不足によって最終直線で一気に失速、3着以内にも入らないという結果になる可能性が高いです。
スピードがあまり出ない
普通に走るだけでも力を消費する重馬場以上の悪条件ではスピードもあまり出ません。
スピードがあまり出ないというのは競走馬の脚質に大きく影響してきます。
競走馬は主に常に先頭を走る「逃げ」、逃げ馬をけん制しつつ最後に前に出る「先行」、中段あたりを走り、最終コーナーあたりで一気に前に出る「差し」、最後方から一気に前に出る「追い込み」と4つの脚質に分かれるのですが、このうち後ろからごぼう抜きするのが必勝パターンとなっている「差し」「追い込み」の馬にとって重馬場や不良馬場になってしまうとスピードに乗り切らず、良馬場なら十分届くような差でも届かないケースが多々あります。
泥や濡れることを嫌う性格の馬もいる
この記事を見ている人の中には雨があまり好きではないという人もいるのではないでしょうか。
競走馬にも色々な性格があって、常に落ち着いている馬もいれば、普段は落ち着いているのにレース前になると別人のように荒々しい性格になる馬もいるなど様々です。
そして、なかには雨に濡れたり走っているときに前の馬から泥をかけられるのを嫌がる性格の馬もいて、そういった馬が重馬場や不良馬場のレースに出走すると途端にやる気をなくして普段の力がまったく出せないという状況になることもあります。
馬場が悪くなると馬券は荒れやすい
一般的に馬場が悪くなると馬券は荒れやすいと言われていますが、それは紛れもない事実です。
特に近年の日本競馬は高速馬場化が進み、スピードを出す能力が高い馬であればあるほど好成績を残しやすいのですが、逆に言えばだんだんとスピードに特化した馬が勝ちやすい条件になっているともいえます。
あまりにスピードに特化しすぎた馬の場合、重馬場などパワーが必要な条件だと武器であるスピードをまったく生かせないため、一番人気の馬が3着にすら入らない、というケースは良馬場などよりもずっと多いでしょう。
しかし、スピードだけではなくパワーも持っている馬であれば不良馬場でも普段通りの走りを見せてくれます。
結果論として荒れやすいというだけであり、不良馬場の時は人気馬がスピードタイプかパワータイプかをしっかり見極める必要があるといえるでしょう。
そして競走馬のなかには不良馬場を得意としている馬も存在し、そういった馬が不良馬場でのレースに出走した時は普段からは考えられないような走りを見せて馬券に絡み、大波乱が起こることがあります。
重馬場でも実力を発揮している騎手
重馬場が得意な競走馬が存在するように、騎手のなかにも不良馬場を得意とする騎手がいます。
というよりも長年の経験から不良馬場でも普段通りの力を発揮できる能力を持っている騎手といったほうが正しいかもしれません。
本項目では重馬場でも好成績を残している騎手を4名紹介します。
武豊騎手
(引用元:https://www.youtube.com/watch?v=xOP27ANbnlg)
まずは言わずと知れた日本競馬界のレジェンド騎手、武豊騎手です。
ディープインパクトをはじめ、キタサンブラックやスペシャルウィークなど、彼が騎乗した名馬は数えるとキリがありません。
ここ数年は有力馬に騎乗する機会が少なくなったためかさすがに全盛期ほどの成績は残していませんが、それでもリーディング20位以内をキープしているのは凄いとしか言いようがありません。
騎乗回数や経験で言えば現役騎手の中では間違いなくトップレベルでしょう。
その経験は重馬場でもいかんなく発揮されていて、良馬場の時よりも好成績です。
購入する馬に迷ったのであれば、武豊騎手騎乗の馬を買ってみると的中するかもしれません。
ミルコ・デムーロ騎手
(引用元:https://www.youtube.com/watch?v=KzsJEDzHYhg)
ミルコ・デムーロ騎手は大舞台のレースで活躍するという印象が強い騎手で、レース前やレース後のパフォーマンスに定評があります。
エイシンフラッシュに騎乗した天皇賞秋のレースにて、レース後の検量前に下馬をし、観覧されていた当時の天皇陛下と皇后さまに最敬礼をしたときのパフォーマンスは特に有名です。
そんなミルコ選手は2015年にJRAの騎手として登録されましたが、それまでは主に欧州を主戦場として戦っていました。
凱旋門賞を見ても分かるように欧州の馬場は日本の馬場と比べるととてもタフであり、いかに走りやすいコースを見極めるかが勝敗を決します。
それは重馬場の時にも言えることであり、ミルコ騎手はこれまで培ってきた経験を生かして馬場状態が悪い時でも走りやすい場所をいち早く見つける観察眼に長けています。
クリストフ・ルメール騎手
(引用元:https://www.youtube.com/watch?v=QONK0hKm7wk)
クリストフ・ルメール騎手は武豊騎手に次いで有名な騎手なのではないでしょうか。
2022年前半時点ではそこまで勝ち切れてはいないものの、2018年から2021年まではアーモンドアイとグランアレグリアに騎乗し、G1レースを勝ちまくっていました。
この2頭は共に中距離、マイルでの最強候補に挙げられるほどの能力を持ってはいますが、強い馬に乗って当然のように勝つというのはなかなか出来ることではありません。
ルメール騎手の強さは何と言ってもどのような状態であっても競走馬の能力を最大限に発揮する安定性でしょう。
この安定性は重馬場など条件の悪いレースであればあるほど活きてくる能力であり、馬場状態が悪くなった時のレースはルメール騎手騎乗の馬にはいつも以上に注目しておいたほうが良さそうです。
和田竜二騎手
(引用元:競馬&ジョッキー情報 Risy)
和田隆二騎手といえば何と言っても「世紀末覇王」と呼ばれたテイエムオペラオーの主戦騎手として有名です。
2000年にテイエムオペラオーで重賞を連勝していた時はあまりにも強すぎたせいか、その年の有馬記念で「オペラオー包囲網」と呼んでも過言ではないほどの徹底マークを受けますが、僅かな馬群をかいくぐって勝利へと導きました。
華々しい成績とはいきませんが、堅実な騎乗が持ち味で不良馬場であってもその堅実さは揺るぐことがありません。
有力選手では戸崎圭太騎手は要注意
(引用元:https://www.youtube.com/watch?v=Y_7BIed8VaM)
逆に不良馬場を苦手としている騎手も存在します。
特に注意しておきたいのが戸崎圭太選手で、良馬場の時はリーディングトップクラスの成績になっていますが、不良馬場などになると成績が一気に落ち込みます。
騎乗している競走馬の性格によるものなのかもしれませんが、一応頭の片隅には入れておいたほうがよいかもしれません。
重馬場のレースは騎手で買うのもアリ
重馬場の時は競走馬は普段の力を発揮できないことが多いです。
したがって、良馬場の時以上に騎手の経験や技術が勝敗を大きく左右します。
購入する買い目が決まっているならば変える必要はないかもしれませんが、買い目に加えようか迷っている馬がいるのであれば、騎乗している騎手を見て買うかどうか決めるのもひとつの手です。
まとめ
芝コースの場合、雨が降って不良馬場になるとコースがたくさんの水分を含み、走るときにパワーやスタミナを多く消費し、スピードが出にくくなります。
そのためスピードタイプの馬が惨敗したり、差しや追い込みの馬が前に届かなかったりして馬券が荒れることが多いです。
そして競走馬に騎乗している騎手も重馬場を得意とする騎手と苦手とする騎手が存在するので、重馬場が得意な騎手や競走馬を知っておいて損はありません。
馬場が悪いとレースが荒れることが多いので、思わぬ高配当を得られる場合があります。