重馬場や不良馬場が得意な血統を知っておけば的中率アップにつながる!
競馬は屋外でおこなわれるスポーツであるということは周知の事実でしょう。
したがって、競馬のレースはいつも同じ条件で行われるわけではありません。
晴れているときだけではなく、雨が降っていたり雪が降っていたりしても競馬のレースはおこなわれます。
馬場の条件が変わると求められる力も変わってくるので、同じコースのレースでも馬場状態によって勝てる馬が変わることがあるのです。
本記事では重馬場や不良馬場が得意といわれている血統について紹介します。
競馬は馬場状態によってレース結果が大きく変わることも
競馬のレースを観ていると、明らかに実力は抜けている馬のはずなのに3着にすら入れなかった、といったレースを目撃する機会が沢山あります。
実力を発揮できない理由は様々ですが、馬場状態によって実力が発揮できなかったというケースも多いです。
競馬の馬券を的確に当てたいと考えているのであれば、当日の天候、そして馬場状態もしっかりとチェックしておきましょう。
馬場状態は含水率によって決められている
競馬の馬場状態はさまざまな場所で確認することができますが、馬場状態はコースの含水率、つまりどれだけ水を多く含んでいるかで決められています。
馬場状態は含水率の少ない順に「良」「稍重」「重」「不良」の4種類に分かれていて、馬場状態に変化があった場合はレース開催中であっても逐一報告してくれます。
含水率の目安となる数字が一応あるものの、数字で明確に分けているわけではなく、各競馬場の「馬場担当者」が実際にコースを踏みしめてみた状態によって馬場状態は総合的に判断されるようです。
馬場状態が重や不良になると求められる能力は大きく変化する
特に芝コースの場合、馬場状態が重や不良になってしまうと求められる能力は大きく変化します。
競馬はライバルよりもいち早くゴールを駆け抜けるスピード勝負のスポーツなので、基本的にはスピードが最も求められる能力です。
良馬場や稍重馬場であれば走る際にそこまで影響は受けないので、スピードの能力に長けている馬がそのまま押し切ってしまうでしょう。
ところが重や不良になるとコースの状況は一変します。
水を含んだ芝は競走馬の走るスピードを殺してしまうため、走破タイム自体が良馬場の時と比べるとかなり遅くなります。
そして前に進むために力が必要となるので、重馬場や不良馬場のレースではスピードと同じくらいパワーも求められます。
あまりパワーが無くてもスピードには定評があるので良馬場では勝利を重ねてきていた馬も、重馬場のレースになると自分の能力を発揮できず、格下の相手にやられてしまうといったことも十分ありえるでしょう。
パワーが必要になるということは、同時にそのパワーを持続できるだけのスタミナも必要となります。
重馬場、不良馬場のレースではスピードと同じくらいパワーやスタミナがある馬に注目しましょう。
競走馬の能力は親の影響を強く受ける
競馬は別名「ブラッドスポーツ」と呼ばれています。
レースの出走表を見ると、競走馬の名前が書いてあり、その横には「父〇〇」「母〇〇」と書かれてあることに気づくのではないでしょうか。
そして父馬や母馬の名前の中には後世まで語り継がれるであろう成績を残している名馬の名前も見受けられます。
実は競走馬というのは父親になった馬や母親になった馬の能力の影響をかなり強く受けることが分かっていて、父馬や母馬の名前に名馬が多いのも、「強い馬の能力を仔馬に継承するができるから」なのです。
例えば父馬が直線で抜群の切れ味を見せるような血統であればその子供も直線で加速する能力に長けた競走馬となる可能性が高くなります。
馬券を購入する上で血統というのは決して見逃すことができない要素であるといえるでしょう。
芝コースが重馬場や不良馬場になった時に強い血統
(引用元:https://jra-van.jp/fun/memorial/1994108729.html)
父馬や母馬の影響を色濃く受けるということは、当然重馬場や不良馬場で実力を発揮してきた馬が父や母である競走馬も同じように重馬場や不良馬場で活躍する可能性が高いということになります。
その子供が必ずしも全部そうとは言い切れませんが、比較的重馬場や不良馬場で強いとされる血統をいくつか紹介するので予想の参考にしてみてください。
まず、「雨の時はパワーのあるステイゴールド産駒を買え」といわれるほどステイゴールド産駒は馬場が悪い時の成績が良いです。
現在だと「オルフェーヴル」「ゴールドシップ」がステイゴールドの血を色濃く受け継いでいるので要注目といったところでしょう。
そのほかの有名どころだと「ダイワメジャー」「アドマイヤムーン」あたりが不良馬場の成績が比較的良いです。
ダートコースの重馬場や不良馬場で好成績の血統は?
(引用元:https://jra-van.jp/fun/memorial/1998110135.html)
ダートコースの場合、馬場状態が悪くなると逆に走りやすくなり、スピードが求められます。
そうなると元々硬く固められている土の上でレースをするアメリカ産のダート馬を親に持つ競走馬が好走する傾向にあります。
日本で有名な米国産駒の馬といえばなんととってもクロフネでしょう。
そのほか、カジノドライブ、スマートファルコンヴァーミリアンなどが有名どころだとダートの重馬場での成績が優秀です。
ディープインパクト産駒は馬場条件が悪いと成績が落ちる傾向に
(引用元:https://jra-van.jp/fun/memorial/2002100816.html)
近年のレースの出走表を見ると、必ずと言ってよいほど父馬が「ディープインパクト」となっている競走馬を見かけます。
ここで詳しく語るまでもない、誰でも知っている名馬中の名馬であるディープインパクトは種牡馬としても大成功をおさめ、一時期はG1レース出走馬がほとんどディープ産駒といった事態になったこともありました。
ディープインパクト産駒の馬は父親のように後方から爆発的な末脚を発揮させて勝つという競走馬が多いです。
ところがこの勝ち方はスピードが落ちてしまう重馬場では不利な戦法で、ディープインパクト産駒は重馬場や不良馬場になると良馬場の時よりも成績が落ちる傾向にあります。
では重馬場や不良馬場が苦手な血統なのかと思ってしまいがちですが、実はそのような事はありません。
ディープインパクト産駒は良馬場での成績があまりに飛び抜けているため、それと比較すると成績を落としているように思えるだけで、数値だけを見れば他の種牡馬と大差ない、平均的な成績を維持しています。
一時期は競馬界を席巻したディープインパクト産駒ですが、残念ながらディープインパクト自身が亡くなってしまったため、直系の産駒はもう出てこないでしょう。
しかしディープインパクトからはジェンティルドンナ、グランアレグリア、コントレイルをはじめ優秀な名馬が多数誕生しており、この親馬から生まれる仔馬たちのなかからも競馬会を代表するような名馬がそのうち誕生するでしょう。
馬場状態が悪い中でのレースは人馬共に危険を伴う
競馬は雨が降っても当然のように開催されていて、台風接近など明下院い危険な状況でない限り土砂降りの中でもレースは続行されます。
しかし台風が近づいていないからといっても馬場状態が悪い中でのレースは乗っている騎手はもちろん、走っている馬にとってもかなり危険な状況であることには変わりありません。
私たちが走っていても、雨で地面が濡れているときにカーブを曲がると転倒するでしょう。
これは競走馬でも同じです。
競走馬は持続60キロくらいでコースを駆け抜けるといわれています。
カーブではさすがに多少減速しますが、このような速度で走っている時にぬかるみに足を取られて転倒してしまったらどうなるでしょう。
騎乗している騎手は地面に叩きつけられ、打ち所が悪ければ骨折など大怪我をする恐れがあります。
そしてもっと深刻なのが実際にコースを走っている競走馬です。
私たち人間であれば、滑って転倒し、最悪足を骨折してもしばらくすれば元通りになります。
しかし競馬に少しでも詳しい人がいるならば知っている通り、競走馬にとって骨折は死に直結するほどの大怪我です。
人馬ともに無事に完走することが最優先事項である競馬において、このような条件であってもレースを続行する現状については否定的な意見を持つ競馬ファンも多いです。
自分がお金を賭けているレースが雨天によって中止となれば、ガッカリしてしまうというのが正直な気持ちでしょう、
ですが実際にレースに出ている騎手や何より競走馬たちの事を思えば、そういった英断を下すことも時には必要なのではないでしょうか。
まとめ
競馬はブラッドスポーツと呼ばれるほど親の能力の影響を子供が色濃く受けるスポーツです。
基本的に芝コースの良馬場の場合はスピードが最重要視されますが、雨が降って水分を含むとスピードと同じくらいパワーやスタミナが重要となります。
したがってパワーやスタミナに自信がある馬を親に持つ競走馬は良馬場の時よりも力を発揮しやすいので、重馬場や不良馬場に強い血統をいくつか覚えておくと的中率アップにつながることでしょう。