競馬で儲けるには回収率が重要!計算方法や的中率との違いを徹底解説
競馬はロマンという言葉をよく耳にしますが、それでも毎週のように馬券を買って競馬を楽しんでいるファンが大勢います。
もちろん、サラブレッドの血統や名勝負で馬券以上の楽しみがあるのも事実ですが、やはり馬券で儲けることが競馬の醍醐味といえるでしょう。
競馬で儲かっているか計算をする時に用いるのが「回収率」ですが、よく分からないビギナーの競馬ファンも少なくありません。
そこで、競馬で大事な「回収率」とその計算方法、なぜ大切なのかをここで解説していきます。
回収率と的中率の違い
近年流行のウマ娘の影響で競馬を始めた人も多いと思います。
まだ馬券を買い始めたばかりの人たちは、馬券の予想する際にネットで情報を集めるものですが、その際に「的中率」と「回収率」を目にしたことがあるでしょう。
多くの競馬予想家はこの両者をきっちり分けて予想するスタンスを持っており、馬券で儲けるにはどちらかに照準を絞るべきといえます。
それぞれの違いをみていきましょう。
全体のトータルで必要なのは回収率の計算方法
回収率の計算方法は単純です。
凄く簡単といえますが、実際に馬券を3,000円購入した場合の計算をみていきます。
馬券購入金額 | 払戻金額 | 回収率 |
3,000円 | 3,000円 | 100% |
3,000円 | 12,000 | 400% |
3,000円 | 1,000円 | 33.30% |
要は回収率が100%を超えていれば元手となった馬券購入代金よりも儲かっていることになります。
この回収率を上げることが競馬においては大切となります。
もちろん、競馬で毎レース利益を出すのは至難の業、というよりも不可能です。
実際に回収率は70%を達していると優秀といわれています。
馬券の買い目やレース数は関係なく、自分で購入した馬券の金額を払戻金が上回っているかを調べるには最適な計算方法となります。
では的中率はどうなのかみていきましょう。
的中したレース数や点数を調べる的中率
的中率は2通りの考え方があり、「レース単位」と「買い目単位」になります。
ここで気を付けたいのがレース単位の方であり、これは回収率に関係なく一つの馬券が当たっていれば計算に反映されてしまいます。
②「的中率(買い目単位)=的中した買い目数÷購入した買い目数」
①では1日3レース馬券を購入し、2レース分的中すれば的中率は66.6%となります。
②では1レースで10点の買い目から2つ的中すると的中率は20%です。
ここで①の方がかなり的中したイメージになりますが、①と②を混ぜて考えてみるとどうなるでしょうか。
※3レース分の的中率まとめ
買い目点数 | 的中点数 | 買い目的中率 | レース的中率 | |
1レース | 10点 | 2点 | 20% | 100% |
2レース | 15点 | 3点 | 20% | 100% |
3レース | 20点 | 1点 | 5% | 100% |
レース合計 | 45点 | 7点 | 15.50% | 100% |
この表をみても分かる通り、3レースすべてに的中したので、レース的中率は100%完璧ですが、買い目的中率でみると3レース合計で15.5%しかありません。
多くの悪徳サイトではレース的中率で掲載しているパターンがありますので、ほぼ100%の的中率と謳っている場合はこのレース的中率が使われています。
一方で、この買い目的中率が低いからといって儲かっていないとは限りません。
また、買い目的中率が高いからといって儲かっているともいえないのです。
いわゆる的中率だけでは実際の儲けがさっぱり分かりません。
このからくりは回収率と合わせてみればわかります。
回収率と的中率はイコールではない
それでは先述した3レース分の的中率表に対し、回収率を入れて考えてみましょう。
買い目点数 | 的中点数 | 購入金額 | 払戻金 | 回収率 | 買い目的中率 | レース的中率 | |
1レース | 10点 | 2点 | 3,000円 | 1,500円 | 50% | 20% | 100% |
2レース | 15点 | 3点 | 3,000円 | 12,000円 | 400% | 20% | 100% |
3レース | 20点 | 1点 | 4,000円 | 1,000円 | 25% | 5% | 100% |
レース合計 | 45点 | 7点 | 10,000円 | 14,500円 | 145% | 15.50% | 100% |
この表でみると、1レースと3レースは回収率で低いものの、2レースの払い戻しが多くなり、トータルでは回収率が145%で4,500円の儲けを出すことができました。
ただ、これが買い目的中率だけでみると大きく負けているようにも映りますので、実際には回収率を計算に入れないと馬券で儲けているのかが分からなくなります。
競馬ファンによって楽しみ方は異なる
馬券は基本的に回収率で計算し、的中率は予想がどれだけ的中したかの水準としますが、競馬ファンによっては考え方も異なるものです。
大レースだけ勝負する人はレース的中率重視
たとえば、競馬ファン同士の会話には「この間の宝塚記念を的中させたから、春のG1レースは3勝8敗だ」というのがよくありますが、これはレース的中率を指しています。
1年20回程度のG1レースだけの馬券を買っている人からすると、回収率よりもレース的中率を重視してみているものです。
これは有名な馬や騎手、レースを覚えているからであり、特別レースや条件戦は頭に入らないからです。
それだけにG1レースだけ購入していると、的中した払戻金で次のレースを購入するということはしませんから、あまり回収率は重視していないといえます。
元手を増やしたい人は回収率を重視
一方で1日の全レースを購入しているようなコアな競馬ファンは、払戻金を次のレースで上乗せすることが多くなるので回収率を重視しています。
競馬場や場外馬券場(ウインズ)では財布の中身でお金の減り具合がすぐに分かりますし、ネット投票する人も残高を常に気にしています。
馬券を毎レース購入する競馬ファンは、元手の購入資金がなくなる恐れがあるので、回収率を重要視した予想が必要となるのです。
もちろん、競馬は予想が楽しいので買い目的中率が上がると嬉しくなりますが、儲けを出すには回収率で計算する方法が大切というのを覚えておきましょう。
的中率が低くても回収率で100%を超えることは可能
仮に1日3レースで馬券を購入して、その内2レースで負け続けても、1レースでも的中すれば回収率が100%を超えることも可能です。
それまでに購入した金額、的中時のオッズにもよりますが、的中率が50%を切っていても回収率で100%を超える可能性があるのは競馬の魅力の一つです。
競馬予想家や予想サイトでの回収率は注意が必要
スマホの爆発的普及を受けて、インターネットから手軽に多くの競馬予想家や予想サイトを目にする機会が多くあります。
中には回収率や的中率で100%を超えていることを名文句にしていることがあります。
ただ、いかにトータル(1日や1年)で回収率が100%を超えていても、それだけを鵜呑みにしてはいけません。
回収率100%超えの穴馬予想家はいつ当たるか分からない
たとえば穴馬予想家の場合、普段のレースはほとんど的中しませんが、いざ大穴を開けたときは破壊力が桁違いです。
大穴を的中させると、3連単で100円が百万円を超えることもありますから、あっという間に1か月の回収率がプラスになります。
確かにインパクトは十分ですが、この予想家の点数をそのまま購入してもいつ当たるか分かりませんし、50点以上の買い目になるケースもあり得ます。
大穴を的中させるまでに、こちらの軍資金が持たなくなってしまうでしょう。
レース的中率は当てにならない
レース的中率は全く当てになりません。
どれだけの買い目点数で勝負しているのか分かりませんし、回収率も不明です。
馬連や3連単で穴馬を的中させたとしても、トータルでプラスになっているかは判断できません。
また、「12レース全部的中」と謳っている広告はほとんどアウトです。
実際にそんなことはあり得ませんし、そんなサイトが本当にあればテレビでもっと取り上げているはずです。
狙うなら回収率80%程度で本命重視
では馬券予想家や予想サイトが全部ダメかというと、一概にそうとは限りません。
信頼できそうなのは回収率が100%を下回っていることを正直に打ち上げている本命重視の予想家や予想サイトです。
本来競馬の回収率は70%で御の字といいます。
これは馬券の売り上げから主催のJRAが25%を控除しているからです。
馬券の売り上げでレースの賞金や運営費を賄っているので、致し方ない部分はありますが、競馬ファンには納得がいかない面もあります。
この控除率がなかったとすると、75%の回収率が実際の100%となる計算です。
それに近い70%程度の回収率を誇る予想は十分価値があるといえます。
ただ、70%だと完全に馬券で負けていますので、75%を上回る80%を目安にして考えると、この辺りの数字で回収率をキープしている競馬予想家や予想サイトは信頼できるでしょう。
では、なぜ本命重視かというと、本命重視で回収率も80%をキープできていれば、それだけ的中率も高くなるからです。
本命予想だからといって穴馬に印を打たないわけではありません。
たとえ◎にガチガチの1番人気を本命にしても、3着に人気薄が入れば3連複や3連単で配当が高くなります。
どの買い目に購入金額を重視するかがポイント
競馬予想家や予想サイトで回収率80%程度の本命重視を信用したとしても、その通りに購入していては儲けを出すことはできません。
回収率は100%を超えないことにはマイナスになるからです。
そこで大事なのがどの買い目に重点を置くかです。
的中するレースで、どの買い目に金額を多く賭けるかで払戻金が変わります。
本命重視の場合は点数を広げることもしなくなるので、点数を絞って購入金額を多めにすることも可能ですし、オッズが低くても大きな配当にすることができます。
要はどの買い目を信じるかということになります。
まとめ
馬券で儲かる指標として「的中率」と「回収率」の2通りの計算方法が存在しています。
ただ、どちらが大事かというと、「回収率」といえます。
回収率=払戻金÷購入金額
この計算式はいつでも思い出せるようにしておきましょう。
競馬予想家や予想サイトではレース的中率を前面的に押し出していることもあり、大穴勝負で回収率が高いと謳っている場合もあります。
競馬の控除率が25%あるということを念頭に置いておき、回収率80%程度の本命重視の予想家や予想サイトを参考にし、100%を超える回収率を目指せるように購入金額を上手に配分していきましょう。