競馬で必ず儲かる買い方はある?年間トータルで回収率100%超えを狙おう
コロナ禍においてもウマ娘の影響で競馬人気には陰りが見えません。
競馬初心者が苦労するのは馬券の的中率といえます。
ところが長年競馬を続けているオールドファンからすると大切なのは回収率です。
どれだけ的中しても儲かる買い方をしなければ競馬資金は増えません。
しかし、競馬はレース当日の天気、馬場状態、騎手や競走馬のコンディションなど、さまざまな要素が複雑に絡み合ってレース結果が決まるので「必ず儲かる」買い方というものは残念ながら存在しません。
やみくもに予想して馬券を購入しても的中率や回収率も上がりませんので、効率の良い買い方が必要です。
ここでは競馬でどのように年間の回収率を上げていくかについて解説していきます。
競馬初心者は的中率よりも回収率を重視する
購入した馬券の買い目が的中したらだれでも嬉しいものです。
初心者が競馬にハマる理由の一つとして、ビギナーズラックで的中した馬券の存在が挙げられます。
名前や見た目で気に入った馬や注目したい騎手、誕生日馬券など、数百円で購入した馬券が数分の間に数倍に化けるのは競馬の魔の魅力といえます。
一度馬券が的中すると、そこばかりに目が行ってしまい、どれだけ購入して儲かるかという肝心な部分が見え隠れしてしまいます。
的中率は馬券を購入したレースがどれだけ的中したかを判断していますが、大事なのは購入した金額に対し、それを上回る払戻金を手にしたかどうかです。
これが基本であり、1,000円分の馬券を購入して払戻金が2,000円の場合は回収率が200%となります。
当然ながら払戻金が1,000円なら100%、500円なら50%という計算結果になります。
いってみれば回収率が100%を超えていれば儲かることになります。
競馬で+収支を達成したいのであれば、回収率100%超えは最低ラインとして覚えておきましょう。
競馬で必ず儲かる買い方はあるか?
前述の通り、競馬で必ず儲かる買い方というものは存在しません。
そこで重要となるのが、レース予想を徹底にリサーチして、券種ごとのオッズに合わせて資金配分を行うことです。
大きく儲かるのを目指して的中率の低い3連単だけで勝負するのは危険ですが、勝利の可能性が高そうな人気馬なら単勝や馬連を組み合わせて購入することで負けのリスクを減らせます。
何よりも馬券のトータルで回収率が100%を下回らないようにすることが大切なのです。
ある程度は馬券購入資金も必要になりますが、この記事で紹介する買い方をしていけばすぐに回収できることになります。
人気馬と穴馬を抑えて5~6頭を中心にする
多くの馬をBOX買いで馬券を購入するのがベストとはいえ、資金力にも限りがあります。
そこで、5~6頭程度を中心に人気馬と穴馬を抑えるようにしましょう。
レースに勝つ確率が高い馬ほど人気を背負いますので、人気馬3~4頭から穴馬を2頭ほど選び、穴馬は6番人気以下の中穴やさらに人気の低い大穴を1頭ずつ予想します。
人気馬を中心にすることで馬券の外れを少なくし、単勝や馬連、ワイド、3連単などの券種を組み合わせていきます。
オッズと相談にもなりますが、まずはこのような組み合わせで馬を選び、次に券種を決めていきます。
券種とオッズを考慮して買い目を考える
競馬には便利な予想印があり、本命◎・対抗〇・単穴▲・連下△の4つが基本です。
◎本命 | このレースで最も勝つ確率が高い馬 |
〇対抗 | 本命を負かす可能性が高い馬 |
▲単穴 | 本命や対抗を流れや展開次第で逆転しそうな馬 |
△連下 | 勝つ可能性は低いが馬券圏内には入りそうな馬 |
他にも星☆や注などの表記で連下に順番を付けている場合もあります。
上記選択した5~6頭の内、ここでは6頭を選出して、購入する馬券の券種は単勝と馬連、馬単、ワイド、3連複、3連単で組み合わせを考えていきます。
便宜上、人気馬4頭は本命から連下までとし、穴馬2頭は☆と★で表記します。
単勝 | ◎・〇で2点買い |
馬連 | ◎・〇・▲のBOX買い3点と◎・〇から△へ2点買い |
馬単 | ◎・〇を軸に裏表と▲・△へ流し6点買い |
ワイド | ◎・〇を軸に▲・△・☆・★へ流し9点買い |
3連複 | ◎・〇・▲のフォーメーション3頭目まで △フォーメーション2頭目から3頭目まで ☆・★フォーメーション3頭目のみ 16点買い |
3連単 | 3連複と同様のフォーメーション 42点買い |
これをすべて購入すると80点買いです。
資金に余裕があればいいですが、なかなかこんなに多くの買い目は購入できません。
実際にはどの券種を選択するか考え、ここから回収率100%になるように購入資金から資金配分をしていきます。
基本的に馬単が的中すれば、馬連・ワイド・単勝も自然と的中です。
3連単が的中すれば、当然3連複も当たっていることになります。
すべての券種ごとに同じ金額を購入するのではなく、回収率100%になるように券種別に購入金額を分けるのがベストといえます。
では購入資金を1万円として、実際のレースで検証していきましょう。
参考とするレースは2022年の皐月賞と日本ダービーです。
この両レースはすでに結果は分かっていますが、多くの競馬ファンが注目し、ある程度人気決着で終わっているので参考にしやすいレースといえます。
予想を徹底することが大事
競馬で買い方として、徹底した予想が大事といえます。
まず4月17日に行われた第82回皐月賞の有力馬に予想印を当てていきます。
第82回皐月賞の例
印 | 対象馬 | 単勝人気(オッズ) | 騎手 |
◎ | 6枠12番 ドウデュース | 1番人気(3.9) | 武豊 |
〇 | 8枠18番 イクイノックス | 3番人気(5.7) | ルメール |
▲ | 1枠1番 ダノンベルーガ | 2番人気(5.0) | 川田将雅 |
△ | 7枠14番 ジオグリフ | 5番人気(9.1) | 福永祐一 |
☆ | 1枠2番 アスクビクターモア | 6番人気(9.9) | 田辺裕信 |
★ | 5枠10番 ジャスティンパレス | 9番人気(20.9) | デムーロ |
ちなみに予想印の各馬の備考も解説していきます。
◎ドウデュース | 朝日杯FSを制して弥生賞2着と王道ローテで欠点少ない |
〇イクイノックス | 2戦2勝で5か月ぶりも素質抜群で鞍上魅力も大外枠が懸念 |
▲ダノンベルーガ | 2戦2勝と潜在能力は高く、前走の共同通信杯は完勝 |
△ジオグリフ | 末脚は脅威で戦ってきた相手は強敵ばかりと混戦に強そう |
☆アスクビクターモア | 前走の弥生賞でドウデュースを完封した先行力は魅力的 |
★ジャスティンパレス | ホープフルS以来だが仕上がり良好で展開はまれば怖い |
上位4頭はここまで重賞戦線で強いレースを見せてきており、前評判も高くて混戦モードの皐月賞では力上位と見られました。
特に競馬界のレジェンドで、G1を100勝以上(地方・海外含む)している武豊騎手がキャリア35年目で初めて朝日杯を勝ったドウデュースは人気の中心となります。
単勝はオッズ的に魅力のある馬ばかりですが、◎は前走中山で後方から届かなかった点もあり、フルゲート18頭の皐月賞では単で購入するのは少し考えものです。
また、〇も2歳時の2連勝は◎を凌ぐ強さを見せており、ルメール騎手継続で頭から狙いたいところですが、大外枠とぶっつけ本番が懸念材料といえます。
こうなると、馬単や3連単よりも馬連・3連複を中心に資金を配分していくほうが得策です。
馬単や3連単を避けると、その分他の買い目に資金を集中することが可能なので、このような場合は少し厚めに配分していきましょう。
買い目は下記になります。
券種 | 買い目(オッズ) | 購入資金 | 的中時の払戻金 |
①馬連 | ◎-〇(13.5) | 2,000円 | 27,000円 |
②馬連 | ◎-▲(12.0) | 1,500円 | 18,000円 |
③馬連 | 〇-▲(15.5) | 1,000円 | 15,500円 |
④3連複 | ◎-〇-▲(23.9) | 1,000円 | 23,900円 |
⑤3連複 | ◎-〇-△(41.9) | 600円 | 25,140円 |
⑥3連複 | ◎-〇-☆(40.0) | 400円 | 16,000円 |
⑦3連複 | ◎-〇-★(86.4) | 200円 | 17,280円 |
⑧3連複 | ◎-▲-△(38.0) | 500円 | 19,000円 |
⑨3連複 | ◎-▲-☆(29.0) | 500円 | 14,500円 |
⑩3連複 | ◎-▲-★(73.8) | 300円 | 22,140円 |
⑪3連複 | ◎-△-☆(41.8) | 300円 | 12,540円 |
⑫3連複 | ◎-△-★(86.4) | 200円 | 17,280円 |
⑬3連複 | 〇-▲-△(59.9) | 400円 | 23,960円 |
⑭3連複 | 〇-▲-☆(51.8) | 300円 | 15,540円 |
⑮3連複 | 〇-▲-★(117.2) | 200円 | 23,440円 |
⑯3連複 | 〇-△-☆(127.0) | 200円 | 25,400円 |
⑰3連複 | 〇-△-★(248.4) | 100円 | 24,840円 |
⑱3連複 | ▲-△-☆(90.7) | 200円 | 18,140円 |
⑲3連複 | ▲-△-★(208.4) | 100円 | 20,840円 |
◎からの買い目は資金を厚めにしています。
資金は1万円で設定しているので、どれが来ても回収率は100%を超えています。
次に結果をみていきましょう。
レース結果
1着 | △ジオグリフ |
2着 | ○イクイノックス |
3着 | ◎ドウデュース |
4着 | ▲ダノンベルーガ |
5着 | ☆アスクビクターモア |
9着 | ★ジャスティンパレス |
的中は⑤3連複の1点のみですが、払戻金は25,140円で回収率は251.4%となりました。
ではダービーもみていきます。
第89回日本ダービーの例
印 | 対象馬 | 単勝人気(オッズ) | 騎手 |
◎ | 7枠13番 ドウデュース | 3番人気(4.2) | 武豊 |
〇 | 8枠18番 イクイノックス | 3番人気(3.8) | ルメール |
▲ | 6枠12番 ダノンベルーガ | 1番人気(3.5) | 川田将雅 |
△ | 7枠15番 ジオグリフ | 4番人気(5.9) | 福永祐一 |
☆ | 3枠3番 アスクビクターモア | 7番人気(24.7) | 田辺裕信 |
★ | 5枠9番 ジャスティンパレス | 10番人気(43.1) | デムーロ |
予想印は同じになりました。
日本ダービーは基本的に皐月賞を使ってきた王道ローテーションが強いからです。
皐月賞は大外から追い込んで届かなかったドウデュースは東京2400mなら逆転可能と考えて本命◎とし、負けて強しの内容で叩き2走目のイクイノックスを対抗〇とします。
◎ドウデュース | 皐月賞は上がり最速も追い込んで届かず、府中なら逆転可能 |
〇イクイノックス | 休み明けを使って状態も良くなるが、今回も大外枠が懸念 |
▲ダノンベルーガ | 共同通信杯からの内容からも、皐月賞よりダービー向き |
△ジオグリフ | 皐月賞は見事な走りだったが、今回は距離が少し長いか |
☆アスクビクターモア | スタミナは豊富で先行力武器に粘り込みを期待 |
★ジャスティンパレス | 叩き2走目で上積み大きく、ロングスパートを決めたい |
今回も混戦なので皐月賞と同様に買い目を馬連と3連複で勝負します。
便宜上、オッズは異なりますが、皐月賞と同じ買い目、購入金額として結果を見てみましょう。
レース結果
1着 | ◎ドウデュース |
2着 | ○イクイノックス |
3着 | ☆アスクビクターモア |
4着 | ▲ダノンベルーガ |
7着 | △ジオグリフ |
9着 | ★ジャスティンパレス |
的中は①馬連◎-○と⑥3連複◎-○-☆の2点になります。
日本ダービーのオッズは①馬連が7.3倍で、⑥3連複は45.7倍です。
払戻金は馬連2,000円×7.3=14,600円、3連複400円×45.7=18,280円で32,880円となり、回収率は328.8%となります。
それなりに人気馬で決まっていますが、皐月賞と日本ダービーの両方で回収率100%以上を達成し、必然的に儲かることができました。
資金配分で回収率100%超えを狙う
仮に買い目の点数が増えても、1点当たりの払戻金で回収率100%を超えるようにしておけば、ことが可能です。
点数が多くなってしまうと、1点当たりの購入金額が減ってしまいますが、オッズと相談しながら資金配分を計算することが大切です。
たとえ払戻金が100円だけプラスであっても、儲かるためには負けないことが重要ですし、これを続けることで年間では大きなプラスを生み出すことも可能となります。
ギャンブルなので毎回的中する訳ではない
勘違いしてはいけないのが、買い方だからといって毎回的中する訳ではありません。
競馬はギャンブルですから、ガチガチの大本命決着する場合もあれば、あり得ない大穴で3連単が1,000万円を超えることもあります。
大本命では馬券を的中しても回収率100%を目指すのが難しく、大穴の場合は的中するのが至難の業です。
たとえば2022年の1月16日に行われた梅花賞と2月12日の東京条件戦を見てみましょう。
1/16 中京8R 梅花賞 芝2200m 4頭立て レース結果
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 騎手 | 人気(オッズ) |
1 | 5 | 5 | セレシオン | 川田将雅 | 1人気(1.5) |
2 | 2 | 2 | トゥデイイズザデイ | 武豊 | 2人気(2.4) |
3 | 3 | 3 | メイショウゲキリン | 池添謙一 | 3人気(5.8) |
払戻金
単勝 | 5 | 150円 | 2人気 | 馬単 | 5→2 | 220円 | 1人気 |
複勝 | 5 2 |
110円 110円 |
1人気 2人気 |
ワイド | 2-5 3-5 2-3 |
100円 100円 100円 |
1人気 3人気 2人気 |
馬連 | 2-5 | 150円 | 1人気 | 3連複 | 2-3-5 | 110円 | 1人気 |
枠連 | 1人気 | 3連単 | 5→2→3 | 270円 | 1人気 |
このレースは5頭立てでしたが、競走除外馬が出てしまって4頭での出走となりました。
人気通りに決着し、ワイドはすべて元返しで複勝と3連複が110円という衝撃の結果となっています。
3連単1点買いなら問題ありませんが、買い目を分ける場合はこのようなレースだと儲かることができません。
2/22 東京12R 4歳以上2勝クラス ダート1600m 16頭立て
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 騎手 | 人気(オッズ) |
1 | 3 | 6 | ヤマメ | 小林脩斗 | 16人気(549.4) |
2 | 7 | 14 | ジョーディーズロマン | 池添謙一 | 5人気(12.8) |
3 | 4 | 8 | コスモオリ | 津村明秀 | 12人気(107.2) |
払戻金
単勝 | 6 | 54,940円 | 16人気 | 馬単 | 6→14 | 638,710円 | 210人気 |
複勝 | 6 14 8 |
8,960円 430円 1,350円 |
16人気 5人気 11人気 |
ワイド | 6-14 6-8 8-14 |
72,940円 76,470円 7,850円 |
110人気 112人気 50人気 |
馬連 | 6-14 | 223,470円 | 98人気 | 3連複 | 6-8-14 | 2,121,740円 | 501人気 |
枠連 | 3-7 | 2,370円 | 7人気 | 3連単 | 6→14→8 | 14,600,040円 | 2941人気 |
一方でこちらは1着に最低人気の馬が来て、3着も11番人気という荒れ模様です。
ワイドでも7万円超えとなり、3連単は1,460万円と大波乱の決着となりました。
このレースは3連単が的中すればそれだけで数年は回収率がプラスになりそうな破壊力で、さすがに的中させるのは難しいといえるでしょう。
アクシデントのような結果ですが、稀にこのような大荒れが生じるので、いくら儲かる買い方を実践したとはいえ、さすがに全レース的中させるのは無理といえます。
一度負けたからといってむやみに大穴ばかりを狙うのではなく、年間トータルでの回収率100%超えを目指し、同じスタンスで継続していくことが大事です。
まとめ
競馬で儲かる買い方には、「的中率よりも回収率を重視」、「人気馬と穴馬を組み合わせた5~6頭」、「券種とオッズを考慮した買い目」、「徹底した予想」、「資金配分で回収率100%超え」が重要です。
そして「毎回的中する訳ではない」ということを頭に入れておき、年間トータルで回収率100%超えを狙うように考えていきましょう。