競馬で負ける仕組みを徹底解説!勝つ人と負ける人の差は?
「競馬をやり続けていると必ず負けるって聞いたけどホント?」
「どんな仕組みがあって競馬は必ず負けると言われているの?」
「競馬で勝っている人もよく聞くけどなんで勝てるの?」
このページを訪れたあなたは、以上のような疑問を抱いているのではないでしょうか。
今回は、競馬をやり続けていると必ず負けると言われている理由になっている仕組みや、本当に必ず負けるわけではなく勝てる人もいることなどを紹介していきます。
競馬には法律で定められた “主催者の取り分” がある
競馬には、競馬法という法律で厳格に定められた主催者の取り分が存在し、控除率と呼ばれる形で馬券の売り上げから天引きされています。
まずは、この控除率について正しく理解するところから始めましょう。
”競馬をやると負ける” 印象の原因となっている控除率
競馬には控除率という仕組みがあり、的中馬券の払い戻しに使われるお金の総額は、売り上げ金額から 20 ~ 30% ほど引かれた後の額となっています。
あるレースで発売馬券の総額が 10億円となった場合、馬券を的中させた人への払い戻し総額は 7 ~ 8億円ということです。
つまり馬券を購入した人の成績を全員分まとめると、1レースごとに 2・3割のお金は必ず損していることになります。
控除率は競馬法の第八条で法的に定められた仕組みで、法律としては賭けた人に返さなければならない金額の割合が明記されています。
競馬法には下限の 70% が条文に直接書かれているほか、上限の 80% も農林水産大臣の決定した値となっており、競馬主催者がどうこうできる部分ではありません。
どんな競馬場でどんなレースに賭けたとしても、控除率からは逃れられないということです。
これらの要因があって、「控除率という仕組みのせいで競馬は必ず負ける」と言われています。
控除率は競馬場や券種によって微妙に変わってくる
控除率は 20 ~ 30% と定められていますが、その範囲内であれば競馬主催者が自由に調整することが可能です。
そのため、控除率と一口に言っても競馬場や券種によって実際の値は微妙に変わってきます。
例えば JRA主催の中央競馬であれば、単勝が控除率 20% なのに対し WIN5 は 30%となっているなど、基本的に的中の難しい馬券となるにつれ控除率は高くなるという傾向です。
競馬記者の野元賢一氏によれば、三連単・三連複・馬単に偏り過ぎた券種のシェアを、できるだけワイドや単勝など他の券種へ配分しようとする意図があるとされています。
ちなみに余談ですが、競馬ではこうした控除率があるため、全通りの買い目を用意しても 100% の払い戻しにはなりません。
例えば 16頭立てのレースで単勝を全ての馬に対して買う、という買い方を続けたとすると、回収率は 80% に収束していきますから赤字です。
その時々で勝った馬によっては一瞬だけ黒字になることもあってか、何故かこの買い方を続けてしまう人もいるのですが、控除率という仕組みがある以上、損するだけなので止めておきましょう。
競馬が存続していくために控除は欠かせない
競馬で稼ぎたいとか生計を立てたいと思っている人には疎ましい控除率ですが、これが無ければ競馬界は存続することができません。
JRA などの競馬主催者は、各レースの賞金にはじまり競馬場の整備や広告宣伝費など、あらゆる出費の多くを馬券購入の控除で賄っているからです。
競馬愛好家がこれからも競馬を楽しむためにも、控除は必要不可欠なものなのです。
競馬を続けていると必ず負けるという勘違い
券種に関わらない競馬界全体での控除率は、およそ 25% 程度だと言われています。
「じゃあ全ての人が回収率 75% なのか?」と思うかもしれませんが、そんなことは全くありません。
芸能界でも競馬で稼ぎを得て有名になっている人がいることや、予想家という職業があることからも明らかなように、競馬は全員が必ず負ける仕組みのあるゲームでは決してないのです。
確かに 9割の人は大負けしていて、場合によっては回収率 50% 前後にもなる人が多い傍ら、残りの勝っている 1割は回収率がゆうに 100% を超えていると言われています。
負ける人には負ける原因があり、勝てている人には勝つための工夫があるというだけの話です。
では、なぜ負けてしまうのか?
ここからは、控除率ではなく買い方などの観点から負ける仕組みを紹介していきます。
競馬は必ず負けるゲームだと言っている人は負ける
先に断っておきますが、「競馬は必ず負けるゲームだなんて言っていたら言霊で本当に負けるぞ!」という話をしているのではありません。
「競馬はそういうものだから」と負け続けることに対して諦めの感情を持っている人や、「JRA の陰謀だ!」などと言う他責思考の人は、競馬で勝つための努力をしなくなって勝てなくなるのです。
他の言い方をするなら、負けに慣れてしまったとも言えます。
精神論で受け入れがたい方もいると思いますが、人間が感情に左右される生き物である以上、こういった点も立派な負ける仕組みの 1つなのです。
短期的な負けを許容できずにすぐ取り返そうとする人は負ける
あるレースで負けてしまうと、当日中や翌日中に負けた金額を取り返そうと、躍起になって賭け始めてしまう人はかなり多いのですが、これも負ける仕組みの 1つとなります。
とにかく負けてしまう人は、1日や 1週間といった非常に短い周期で回収率を追い求めがちです。
あなたがその 1週間で完全に競馬を辞めるつもりなら重要なことかもしれませんが、ずっと競馬を続けながらも稼ぎたいと考えているなら、そんな短期間での収支は全くどうでもいいことなのです。
下手に短期間で利益を上げようとして無理矢理にでも賭けるようなことを続けていると、予想の精度が落ちて回収率も面白いように落ちていきます。
正直なところ、何ヶ月も連続で赤字になっていない限り焦る必要は全くありませんし、それくらいのスパンで回収率を考えられる我慢強さが大事です。
そして、仮に数ヶ月連続で赤字が出ていたとしても、取り返そうという考えになってはいけません。
何ヶ月も赤字になるということは当然、自らの予想理論が間違っていることを意味しますから、予想を改善することだけが必要なことです。
大多数の人と似たような賭け方をしてしまう人は負ける
競馬仲間で流行っている買い方や、メディアで取り上げられて注目された買い方など、大多数がやっているのと同じように馬券を購入してしまう人も、負ける仕組みに嵌っています。
控除率について説明した際にも書きましたが、競馬愛好家の 9割は負けているんです。
大多数の負けている人がやっている賭け方を使ったら負けて当たり前です。
むしろ流行りの買い方を聞いたら、他の買い方が実力と関係なく買われないようになって期待値が上がることに目を向け、あえて外した買い方をするチャンスだと考えてみてください。
あなたは「そんなの誰が買うんだよ」と言いたくなるような、理由のよくわからない買い目で勝負する予想家を、競馬新聞などで見たことはありませんか?
あの手の予想は、大多数の負ける予想から離れて本当に回収が見込める買い目を 1から模索し、出された内容であることが多いのです。
競馬は勝つために工夫できるという点が重要
競馬は単なる運試しではなく、回収率を上げるために様々な工夫が可能で、かつそれが実りやすい環境となっています。
それこそ完全に運試しの宝くじや、あなたが勝てないようにディーラーが全力を尽くしてくるカジノなどに比べれば、狙って勝つのもまだ難しくない部類です。
一方、そういった努力や工夫をしない人が徹底的に搾り取られるということは、ここまで説明した通りで忘れてはなりません。
ここからは、競馬で勝てる人はどういうことをやっているのか、つまり勝てる仕組みについて紹介していきます。
競馬で勝てる人は常日頃から様々な情報を集め続けている
競馬についての情報を常日頃から集め続けることは、基本中の基本ですが圧倒的に大事なことです。
軸馬が決められない時やレース展開が読めない時など、予想で悩み続けてしまう原因は全て情報が足りないからだと言っても過言ではないからです。
軸馬が決められないのは馬の優劣を見極める情報に乏しいことを意味しますし、レース展開が読めないのは根本的に出走馬の情報が足りていません。
また、予想段階で悩みや迷いが生じた場合、本当は情報でカバーしなければいけないのに情報が無いので、買い目を広げるか謎理論を展開して無理に絞るかの二択に陥りがちです。
安易な気持ちで買い目を広げるとほぼ確実に期待回収率が落ち、無理に絞ると的中率だけがいたずらに落ち、どちらも負ける要因となってしまいます。
こうならないためにも、勝てる人は普段から情報収集に勤しんでいるのです。
競馬で勝てる人は馬選びと同じくらいレース選びを重視する
競馬で負ける人の多くは、レースに賭けることを前提として馬選びに全力を傾けてしまいますが、競馬で勝ちたいなら馬を選ぶ前に賭けるレースも選んでいかないといけません。
もし、あなたがダート専門で馬の情報を集めているとして、「おいしい芝のレースがありますよ」と言われたら賭けるでしょうか?
芝のレースに関する情報を何も持ち合わせていませんから、競馬で勝てる人は当然ながら賭けないかと思います。
競馬で安定して勝ち続けられる人は、情報が揃っていて買い目に自信の持てるレースでしか馬券を買わないのです。
どんなにおいしいレースが目の前にあったとしても、根拠があって的中可能性も高いと言える買い目が出せないならキッパリ捨ててしまいます。
ただ、実際には「注目のレースだよ」と言われるだけで、「とりあえず賭けてみるか」となってしまう人がとても多いです。
それでなくても、有馬記念だけは絶対に逃せないとか、天皇賞は毎年必ず買っているからとか、最初から賭けることを決めているレースを持っている人も多いと思います。
以上のような形で賭けるレースを決めている人は、負ける仕組みを自ら作ってしまっているようなものです。
競馬で勝ち続けたいのであれば、あくまでも自信を持てるレースだけに賭ける、ということを徹底するようにしましょう。
競馬で勝てる人はレースに応じて適切な券種を買っている
あなたには、どのレースでも決まって購入する券種があるでしょうか?
毎レース同じ券種を購入してしまう人も、自ら負ける仕組みを作り上げていると言えます。
意識できている人は少ないかもしれないのですが、競馬はレースによって当てやすい券種と当てにくい券種が存在しています。
例えば極端な話ですが、1着と 2着は決まっていると言えるほど圧倒的な馬がいて、3着以下の実力が団子状態となっているレースにおいて、果たして三連単や三連複を買うことがベストな選択だと言えるでしょうか。
答えは当然 NO で、明らかに馬単などを購入するほうが回収を見込めます。
ここで「三連単でも 1着と 2着の圧倒的な馬を軸にして総流しすればいいんじゃない?」と思ってしまった方は、しっかり負ける仕組みへ嵌ってしまっています。
三連単の 2頭軸総流しと、その 2頭軸だけを買った馬単は的中率が完全に同じですが、控除率は三連単が 27.5% なのに対して馬単は 25% です。
つまり、長期的に見ると三連単を買っていたほうが控除率 2.5% の分だけ損をすることになりますから、このような場合に三連単総流しを選んでしまうのは負ける買い方なのです。
三連単に限らず、どの券種でも総流しは控除率の関係で損する、ということを覚えておきましょう。
さて、以上は極端な例でしたが、実際のレースでも合う券種と合わない券種が出ることは珍しくありません。
特定の券種に固執してしまうと、ここを見落として回収率を下げてしまうのです。
競馬で勝ち続けたいなら、レースによって最適な券種を見つけて柔軟に変えていきましょう。
競馬で勝てる人はオッズの歪みを利用している
競馬で勝ち続けている人は、いわゆるオッズの歪みが発生したと言われるような、過剰な人気が出たか不当に人気が落ちた馬のいるレースを重要視します。
重要なのは、オッズが馬の実力を示す指標ではないという点です。
オッズが低い馬は実力があると考えてしまう人は意外に多くいますが、オッズが馬の実力に左右されて上下するようなことは一切なく、買う人が多いからオッズが低くなっているだけです。
つまり、メディアに取り上げられる・人気の予想家がイチオシ馬として挙げる・セレクトセールで億単位の値が付く等、様々な理由で実力とかけ離れた人気が出る馬はいとも簡単に発生します。
そのような馬は大した実力も無いのに単勝オッズ 1倍台なんてこともあり、期待される回収率が非常に低いため買ってはいけないのですが、オッズに釣られて買ってしまう人は多く、ある意味これも負ける仕組みの 1つだと言えるでしょう。
一方、過剰な人気の出た馬がいるということは、同じレースに出走する他の馬は軒並み期待回収率が上がっていることになります。
このようなレースでは、過剰な人気の出た馬を切って勝負すると長期的に見て勝ちやすいです。
逆に前走が散々だったなどの理由で、実績があっても一時的に不当なほど人気が落ちる馬もよく出てきます。
その場合は、不当に人気が落ちた馬を軸に予想を組み立てていくことで勝ちやすくなるでしょう。
競馬で負ける仕組みは主催者が作り出したものではない
競馬における控除率の仕組みや、負ける買い方・勝てる買い方について紹介してきました。
ここまでの内容を簡潔にまとめると以下の通りです。
・控除があっても競馬は必ず負ける仕組みのあるゲームではない
・負けた分をすぐに取り返そうとしてしまう人はさらに負ける
・大多数の負けている人たちと似た賭け方をすると負ける
・競馬で勝ち続けている人は普段から情報収集を欠かさない
・競馬で勝つには馬だけでなくレースや券種も選ばなければならない
やはり重要なのは、競馬に存在すると言われる負ける仕組みは JRA などの主催者が作り出したものではなく、全て負けている人が自分で勝手に作りあげているだけだという点です。
JRA に対してはよく陰謀論も囁かれますが、払い戻しは売り上げから控除分だけを引いた額であり、レース賞金などの必要経費も一定である以上、特定の馬を負けさせたり勝たせたりするメリットは一切ありません。
主催者の利益が幾らになるかは売り上げだけが関係してくるので、そんなことをしている暇があったら広告宣伝にリソースを割くはずです。
あなたが競馬で勝ち続けたいのであれば、負けは全て自分の責任だと考えることを忘れてはいけません。