競馬の賞金とは?配分や仕組みについて徹底解説!

競馬の賞金とは?配分や仕組みについて徹底解説!

競馬の賞金といったらレースに勝った時に得られるお金をイメージする方は多いでしょう。
賞金はすべてのレースに設定されていて金額もさまざまです。
高いものだと1着の賞金が3億円のレースもあります。

そして、レースに勝つ以外にも賞金を得る方法はたくさんあります。
当記事では騎手や調教師の主な収入源である賞金の種類や配分、仕組みについて解説していきます。

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競馬にはさまざまな賞金の仕組みがある

競馬にはさまざまな賞金の仕組みがある

競馬の賞金とは、レースを勝って得られる賞金以外にもたくさんの賞金制度が設けられています。
例えば、レースに出ただけでもらえる賞金や、厩舎からもらえる給料など、たくさんの場所から賞金は発生しているのです。

騎手や調教師は各方面から発生する賞金が主な収入源となっているのです。

賞金は馬券の売上から充てられている

騎手は賞金が収入の大半を占めていますが、この賞金はどこから来ているのでしょうか。
実は、賞金は馬券の売上から来ています。

馬券の売上には役割がふたつあります。
ひとつは馬券的中者に配分されるお金になり、もうひとつが馬券の売り上げは運営元の収入源となることです。

馬券には控除率といって馬券を購入する際に発生する手数料が設定されています。
控除率は券種によって違いますが20%から30%です。
つまり、馬券を買えば買うほど運営組織であるJRA(地方競馬であれば地方自治体)が潤う仕組みとなっています。

そして、運営元馬券購入時に発生した収入の一部をレースの賞金に充てていて、レースに勝つことで騎手や馬主、調教師は賞金を獲得できます。
騎手や調教師の懐事情はある意味馬券購入者が支えているといっても過言ではありませんよ。

全競走共通の賞金

全競走共通の賞金

賞金の仕組みは実に複雑です。
大きく分けると【すべてのレースに共通する賞金】と【特定の競走に対して付与される賞金】のふたつがあります。
最初に、【すべてのレースに共通する賞金】を3点紹介します。

本賞

本賞とは出走馬のうち、「1着から5着」に入選した馬に付与される賞金です。
競馬新聞やネットの出馬表に必ず記載されているので目にした方も多いでしょう。

本賞はレースのランクや年齢に応じて決まっています。
例えば、2歳限定リステッド競走の1着本賞は1,700万円ですが、同じリステッド競走でも3歳馬限定の場合は1着の本賞が2,000万円です。

重賞レースの場合は同じグレード競走でもレースによって金額は変化します。
例えば、同じG1競走でもジャパンカップは1着の本賞が3億円ですが、皐月賞は半分の1億5,000万円です。

G2競走で見るともっとも本賞が高く設定されているのは夏の札幌記念で、G3だと年始に開催される金杯がもっとも本賞が高く設定されています。

出走奨励金

出走奨励金とは「6着から9着」に入線した馬にも付与される賞金です。
そして、重賞もしくは平場のオープンの場合は「6着から10着」まで範囲は拡大します。
出走奨励金の交付額は決まっています。

6着馬 8%
7着馬 7%
8着馬 6%
9着馬 3%
10着馬 2%

2018年の弥生賞に出走したヘヴィータンクは未出走の身ながらも弥生賞でデビューを果たし、話題となりました。
結果は最下位で勝ち馬のダノンプレミアムから約124馬身差離されてゴールしました。

しかし、この弥生賞は10頭立てのレースだったので”回ってきただけ”のヘヴィータンクも弥生賞の賞金5,400万円の2%に当たる108万円を獲得しています。

余談ですが、ヘヴィータンクの弥生賞が注目を受けたことで、JRAは「未出走馬・未勝利馬が重賞に出てタイムオーバーが発生した際は賞金の減額措置を取る」ルールが設立されました。
現在はヘヴィータンクのように未出走馬が回っただけで賞金を獲得することは不可能となっています。

特別出走手当

特別出走手当とは全ての競走馬に対して既定の金額が支払われる仕組みです。
レースのレベルに応じて4種類の金額が設定されています。

重賞競走 463,000円 1勝クラス以上 452,000円
特別競走 454,000円 新馬・未勝利 442,000円

この金額をベースとし、以下の条件で特別出走手当は加算・減算します。

加算措置
・3(4)歳以上の芝1,800m以上平地競走の出走馬
・2歳競走の出走馬
・障害競走の出走馬
減算措置
・1着馬とのタイムが規定以上超えた馬
・3歳秋以降に出走した未勝利馬
・5歳以上の馬で収得賞金が500万円以下の馬
・地方・外国馬
前競走共通の賞金まとめ
・1着馬~5着馬 ⇒本賞+特別出走手当
・6着馬~9着馬(10着馬) ⇒出走奨励金+特別出走手当
・10着馬(11着馬)以下 ⇒特別出走手当

特定の競走の賞金

特定の競走の賞金

特定のレースに出走した馬には、指定された賞金が付与されます。
大きく分けて3種類存在する特別な賞金を紹介しましょう。

距離別出走奨励金

距離別出走奨励金とは、3歳もしくは4歳以上馬の芝1,800m以上の平地競走に出走し、1着から10着に入線した馬に交付される賞金です。
1着馬に交付される距離別出走奨励金の単価をまとめました。

競争条件 芝1,800m 芝1,800~2,000m 芝2,001m~
オープン(重賞除く)特別・一般 140万円 260万円 380万円
3勝クラス特別・一般 140万円 260万円 380万円
2勝クラス特別・一般 140万円 260万円 380万円
1勝クラス特別・一般 80万円 140万円 200万円

2着馬から10着馬までの距離別出走奨励金はパーセンテージで決まっています。
1着馬の賞金を100%とすると、2着馬から40%・25%・15%・10%・8%・7%・6%・3%・2%となっています。

例えば東京芝2,400mのレースの1勝クラス特別競走で5着に入線した馬には20万円の距離別出走奨励金が支払われます。

内国産馬所有奨励金

内国産馬所有奨励金とは、平地の全競走において、1着から5着に入線した内国産馬に付与される賞金です。
レースや馬齢によって賞金は決まっています。
1着馬に支払われる内国産馬所有奨励金をまとめました。

新馬戦

2歳 190万円
3歳 150万円

未勝利戦

2歳 150万円
3歳・春 110万円
3歳・秋 60万円

新馬戦・未勝利戦以外の競走

G1レース 350万円
G2・G3・重賞 250万円
リステッド競走 220万円
オープンレース 200万円
3勝クラス 160万円
2勝クラス 130万円
1勝クラス(2・3歳) 110万円
1勝クラス(3・(4)歳以上) 80万円

2着から5着馬の賞金の割合は1着馬を100%とすると、2着馬から40%・25%・15%・10%となります。
なお、牝馬には【内国産牝馬奨励金】という奨励金も付与される可能性があります。

条件は、牝馬限定競走”以外”のレースで1着から5着に入線した牝馬です。
1着馬の賞金は下記の通りです。

新馬戦(牝馬)

2歳 160万円
3歳 100万円

未勝利戦(牝馬)

2歳 100万円
3歳・春のみ 50万円

2着から5着馬の賞金の割合は内国産馬所有奨励金と同じで2着馬から40%・25%・15%・10%となります。

付加賞

付加賞とは特別競走で1〜3着に入線した馬に付与される賞金です。
そもそも、特別競走に挑む際には事前に特別登録を行わなくてはなりません。

そして、特別登録を行う際は特別登録料を支払う必要があります。
このときに馬主の人が支払った特別登録料の総額を以下の割合で支払います。

1着馬:70%
2着馬:20%
3着馬:10%

賞金シミュレーターもある

賞金はたくさんの条件から成り立っているので、条件が重なれば重なるほど複雑です。
特に特別出走手当は条件に応じて加算・減算されるのでややこしいです。

そのため、JRAの公式サイト上には最低限のチェックで賞金を計算してくれる賞金シミュレーションページがあります。
賞金を知る上で非常に役立ちますよ。
もっとも、馬主の方や賞金システムに興味のある一部の競馬ファンしか使うことはないでしょう。

参考 JRA 賞金シミュレーター

競馬の賞金の配分比率

競馬の賞金の配分比率

競馬の賞金はたくさんありますが、その賞金のすべてを騎手や馬主が手にしているわけではありません。
賞金の中から特定の割合が配分されているのです。
その割合は以下のようになっています。

・馬主:80%
・調教師:10%
・騎手:5%
・厩務員:5%

意外と騎手の取り分は少なく感じますね。
2017年の有馬記念で有終の美を飾ったキタサンブラックを例に紹介します。
有馬記念の1着の賞金は3億円です。

キタサンブラックの馬主である北島三郎さんは80%にあたる2億4,000万円を手にしました。
そして、キタサンブラックを管理する清水久嗣調教師は10%にあたる3,000万円を手にします。

残る10%の賞金は騎乗していた武豊騎手とキタサンブラックの面倒を見る厩務員の方がそれぞれ5%ずつ獲得しました。

競馬に携わる多くの人は賞金で生計を立てている

キタサンブラックの例を見ても分かるように、騎手や調教師、そして厩務員の方のほとんどがレースの賞金で生計を立てられていますね。

強い馬に恵まれた騎手や調教師は大金を稼げますし、逆も然りというわけです。
競馬が実力主義の社会といわれる背景は、このような賞金形態が大きく影響しています。

騎手のその他の収入源

騎手のその他の収入源

実は、騎手にはレースで得られる賞金以外にもいくつかの収入源が存在します。
当項目では4つの収入源についてお話しします。

騎乗手当

騎乗手当とは、騎乗するだけで支払われる手当です。
レースレベルに応じて金額は決まっています。

平地 G1競走 64,500円
その他の重賞 44,500円
その他の競走 27,500円
障害 J・G1競走 146,500円
その他の重賞 116,500円
その他の競走 86,500円

1レース毎に上記の金額が支払われるので、レースに出れば出るだけ賞金が手に入ることになります。

騎乗奨励金

レースに騎乗するだけで支払われる奨励金です。
騎手手当てとの違いは、レースレベル問わず賞金額が決まっていることです。

2022年現在、騎乗奨励金は一律16,000円です。
騎乗奨励金は騎手手当てに追加して支給されるので平場の一般競走に騎乗するだけで4万円近く賞金が支給されます。

1日に全てのレースに騎乗する騎手は、騎手手当てと騎乗奨励金だけで50万円近く稼いでいます。
これにくわえてレースで勝利したらさらに賞金も獲得できるのです。

進上金

競走馬が獲得した収得賞金の5%が騎手に支払われるお金を進言金と言います。
収得賞金とは競走馬をクラス分けする際に使われる賞金で、レースの1着馬(重賞の場合は2着馬まで)に加算されます。

進言金は騎乗手当や騎手奨励金とは違って結果を残して得られる成功報酬となっています。

厩舎からの給与

厩舎に所属している騎手は毎月厩舎から給料が支給されます。
競馬で結果を残せなくても、どこかの厩舎に所属していたら毎月安定した金額の給与が支払われます。
ただし、フリーの騎手は厩舎に所属していないので厩舎からの給与は発生しません。

女性騎手の藤田菜七子さんは根本厩舎に所属しているので根本厩舎から給料をいただいていますが、武豊騎手はフリーなので厩舎の給料はありません。
フリーになる騎手はレースだけで食えるだけの実力がある人が多いです。

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まとめ

競馬の賞金は複雑ですし、競馬新聞や情報サイトにもくわしくはまとめられていません。
そのため、賞金の仕組みを全く知らずに競馬を楽しんでいる人も多いです。

もちろん、賞金のシステムを知らなくても競馬は楽しめますが、賞金の理屈を知ればより競馬を知ることができます。
賞金を通してより一層競馬を楽しんでみてください。