【2023年】NHKマイルカップの予想に役立つデータを紹介!過去の傾向や優勝馬のその後の活躍を解説!

NHKマイルカップの予想に役立つデータを紹介!過去の傾向や優勝馬のその後の活躍を解説!

NHKマイルカップは皐月賞終了後に開催されるG1レースであり、皐月賞に出走して距離適性が合わず、マイル路線に変更した馬や、最初から皐月賞は見据えておらずこのNHKマイル一本に照準を絞って調整をしてきた競走馬など、さまざまな経歴の3歳馬が集まるレースであるため、波乱の決着となることが多いG1レースです。

本記事ではNHKマイルについてコースや賞金などの基本情報、そして過去3着以内に入着している競走馬に共通点はあるかなど、予想に役立つデータを解説していきます。

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NHKマイルカップの基本情報

NHKマイルカップ(引用元:https://jra.jp/keiba/thisweek/2022/0508_1/race.html)

NHKマイルカップが実施されるコースや1着賞金など、基本的な情報を表にまとめました。

開催競馬場と距離 東京競馬場芝1,600m
1着賞金 1億3,000万円
出走条件 サラ3歳以上
負担重量 57㎏(牝馬-2㎏)

NHKマイルカップの概要

NHKマイルカップ(引用元:https://jra-van.jp/fun/tokusyu/g1/nmc/2021/stats.html)

NHKマイルカップは、元々「東京優駿(現日本ダービー)」のトライアルレースであった「NHK杯」が前身だったのですが、この当時は外国産馬が皐月賞などのクラシックレースに参加できなかったため、そういった競走馬の目標として、また中距離に適性がない競走馬たちの目標となるレースを創設しようという動きが高まり、1996年に春の3歳マイル王決定戦として、「NHKマイルカップ」が正式に創設されることになりました。

このレースはほかのレースに先駆けて外国産馬も出走可能となっていたことから、当時は「マル外ダービー」という異名で親しまれていました。

創設初期でこのレースを勝利した外国産馬として特に有名なのは「エルコンドルパサー」で、日本ダービーに出走できていたのであれば恐らく勝てていたのではと言われるほどのポテンシャルを秘めていました。

2009年に国際競走のひとつに指定されたため、外国馬も条件を満たせば出走可能となっています。
「ニュージーランドトロフィー」「アーリントンカップ」がこのレースのトライアルレースになっており、それぞれのレースで2着以内に入れば優先出走権が与えられます。

地方出身の競走馬に関しては上記レースで3着以内、そして牝馬は桜花賞、牡馬は皐月賞で3着以内に入れば本レースに優先的に出走可能です。

NHKマイルカップが開催されるコースの特徴

東京競馬場芝1,600m(引用元:https://jra.jp/keiba/thisweek/2022/0508_1/race.html)

NHKマイルカップは東京競馬場の芝1,600mを使って開催されます。

「ヴィクトリアマイル」「安田記念」といった古馬マイルG1レースも同じコースで開催されるほか、そのほかのマイル重賞でもこのコースを使うことが多いため、このレースで上位に入った競走馬はその後も活躍する可能性が高いです。

スタートは第2コーナー終点あたりからになっていて、そこから直線が540m続きます。
したがって先行争いはかなり長い間行われることになると考えておきましょう。

特に内枠の馬が外枠の馬に長い時間ポジション争いを挑まれるとスタミナを消費し、最後にバテてしまうことがあります。

その後第3コーナー、第4コーナーと回った後、東京競馬場の名物である長い直線を走った先がゴールとなっています。

この直線距離を駆け抜けるスピードはもちろん必要ですが、ゴール前の直線の途中には坂もあるので、この坂を全速力で登るだけのパワーも必要となります。

直線が長いということもあって、後方から追い上げる差し馬や追い込み馬にも十分チャンスがあるコースであり、最後までどうなるか分からない、観戦する側としては非常に面白いコースです。

過去10年間3着以内に入着した競走馬たち

過去10年間3着以内に入着した競走馬たち

NHKマイルカップで過去10年以内に3着以内に入着した競走馬たちを表にまとめました。

年度 馬場状態 着順 馬番 競走馬名
2022年 1着 18 ダノンスコーピオン
2着 1 マテンロウオリオン
3着 10 カワキタレブリー
2021年 1着 15 シュネルマイスター
2着 10 ソングライン(牝)
3着 8 グRWナディアガーズ
2020年 1着 11 ラウダシオン
2着 3 レシステンシア(牝)
3着 6 ギルデッドミラー(牝)
2019年 1着 17 アドナイヤマーズ
2着 18 ケイデンスコール
3着 10 カテドラル
2018年 1着 11 ケイアイノーテック
2着 9 ギベオン
3着 17 レッドヴェイロン
2017年 1着 16 アエロリット(牝)
2着 14 リエノテソーロ(牝)
3着 6 ボンゼルヴィーソ
2016年 1着 4 メジャーエンブレム(牝)
2着 5 ロードクエスト
3着 18 レインボーライン
2015年 1着 7 クラリティスカイ
2着 9 アルビアーノ(牝9
3着 12 ミュゼスルタン
2014年 1着 10 ミッキーアイル
2着 2 タガノブルグ
3着 1 キングスオブサザン
2013年 1着 8 マイネルホウオウ
2着 17 インパルスヒーロー
3着 12 フラムドグロワール

過去のデータから見られる傾向

過去のデータから見られる傾向

過去に同レースで3着以内に入着している競走馬たちに共通点はあるのでしょうか。
前走どのレースに出走していたのかを中心に傾向を調べてみることにしました。

前走重賞レース

過去10年間でNHKマイルカップで3着以内に入った30頭のうち、実に28頭が前走G3以上の重賞レースに出走していました。

トライアルレースである「ニュージーランドトロフィー」や「アーリントンカップ」、「ファルコンステークス」といったレースに出走し、更に勝ち馬から離されていないレース運びをしている競走馬が特にこのレースでも活躍しやすい傾向にあります。

前走G1レース出走馬

牡馬、牝馬三冠の初戦である「皐月賞」「桜花賞」に出走後、このレースに出走して好走した競走馬ももちろん多いです。

G1レースに出走しているという時点で他の馬よりも傑出した能力を持っているということになるので、注目はしておいたほうがよいでしょう。
特に3番人気以内に入っていた馬が上位に入着していることが多いです。

6番人気以下の好走

重賞レースを好走した馬が活躍しているのとは裏腹に、当レースで6番人気以下になってしまっている競走馬が激走するというケースがほかのレースと比べると非常に多いのが、このNHKマイルカップの特徴で、その結果荒れた決着になることが多く、高配当が連発しています。

NHKマイルカップにはさまざまな経歴で出走する競走馬が集結するため、力関係を測りにくく、結果的にその競走馬の本当の実力が図れず、実力が伴っていない馬が人気となるケースが多々あります。

したがってオッズが低いからといって、オッズの高い馬よりも能力が大きく劣っていると判断するのは危険です。
オッズで判断するのではなく、個々の競走馬の実績や適性をしっかりと調べるようにしましょう。

NHKマイルカップ優勝馬のその後の活躍

NHKマイルカップ優勝馬のその後の活躍

NHKマイルカップは3歳馬限定のレースです。
この記事を執筆している時点では次の3歳馬で有力馬というのはまったく見いだせない状況であるため、ここでは過去NHKマイルカップを制した競走馬がどのような活躍をしたかを簡単に紹介します。

ダノンスコーピオン

2022年の優勝馬です。
NHKマイルカップ優勝後のレースについては今のところ不明ですが、特に故障しているというわけでもなさそうなので夏場はしっかりと放牧して充電させ、秋のG1戦線に向けてじっくりと仕上げていくと思われます。

恐らく最大の目標は「マイルチャンピオンシップ」になるでしょう。

シュネルマイスター

2021年NHKマイルカップ優勝馬であり、その後その年の「安田記念」で2着、毎日王冠では優勝、そしてマイルチャンピオンシップでは2着と抜群の成績で終え、2022年もドバイターフの8着を除けば馬券を外していません。

マイルレースでこれだけの成績を安定して残しているというのは本当に強い馬である証拠で、2022年秋も「マイルチャンピオンシップ」が最大目標になることは間違いありません。

そうなると先に紹介したダノンスコーピオンとの直接対決が実現することになり、競馬ファンとしてはとても楽しみなレースになります。

ラウダシオン

2020年の同レース優勝馬でその後は2021年に「京王杯スプリングカップ」を制しています。
レース結果を見てみると東京競馬場とは相性がよさそうですが、そのほかの競馬場でのレースは二桁着順があるなど、実力を出せない結果が続いています。

2022年8月25日にはなんとダート重賞である「サマーチャンピオン」に出走しましたが、流石に上位入賞は出来ずに終わりました。

今のところG1ホースと呼べるような結果が出せていないので、もう一度強いレースを見せてもらいたいところです。

アドマイヤマーズ

2019年の勝ち馬で、このレースではあのグランアレグリアと対決し、勝利しています。
そしてこの年の香港カップに出走して見事海外G1を制することになったのですが、この勝利は日本の3歳馬が史上初めて海外の古馬混合G1レースを勝利した瞬間であり、競馬界では大きなニュースになりました。

この偉業を達成したアドマイヤマーズの名前は競馬史に永遠に刻まれることになるでしょう。

しかし同年代のマイル路線にグランアレグリアというこれまでの競馬史上を見てもトップクラスの怪物が存在していたこともあり、4歳ではついに勝利することができずそのまま引退、現在は種牡馬として余生を送っています。

ケイアイノーテック

ケイアイノーテックという競走馬の名前を知っている、または覚えているという競馬ファンはそれほど多くはないのではないでしょうか。

それもそのはず、NHKマイルを勝利してはいるものの、ぞれ以前、そしてそれ以降の成績は正直G1ホースとしては芳しくありません。

実は2021年にJRAの登録を抹消し、オーストラリアに行っており、現在もオーストラリアで競走馬としてレースに出続けているようです。

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まとめ

NHKマイルカップは元々「NHK杯」という名称で、日本ダービーのトライアルレースとして創設されました。

しかしクラシックレースに出走できない外国産馬や、中距離適性が無い競走馬たちの目標となるレースを創設したほうがよいとの動きが強まったため、名称を「NHKマイルカップ」と変更、春の3歳マイル王決定戦として生まれ変わります。

このレースは創設当時から外国産馬も出走可能なレースであるため、当時は「マル外ダービー」という名称で親しまれており、このレースを勝利した有力な外国産馬としてはエルコンドルパサーが特に有名です。

使用される東京競馬場の芝1,600mは「ヴィクトリアマイル」「安田記念」でも使用されるコースであり、本レースで活躍した競走馬は古馬のマイル戦線でも活躍する可能性が高いといえるでしょう。

ただし直線が長いため差し・追い込み馬にも十分チャンスがあるうえ、皐月賞や桜花賞に出走した競走馬、マイル一本で調整をした競走馬など本レースに出走するまでの経歴が多岐に渡るため実力差を図ることが難しく、毎年荒れた結果となる予想が非常に難しいレースのひとつです。