【2023年】ヴィクトリアマイルの予想に役立つデータを紹介!過去の傾向や要注目馬を解説!

ヴィクトリアマイルの予想に役立つデータを紹介!過去の傾向や要注目馬を解説!

ヴィクトリアマイルは「春の牝馬最強決定戦」と言い切っても過言ではないほど毎年トップクラスの牝馬が集結するレースであり、毎年レース結果が荒れやすい傾向にあります。

本記事ではヴィクトリアマイルについて、基本情報や過去3着以内に入着した競走馬、次回ヴィクトリアマイルに出走すれば上位に入る可能性が高い注目馬など、予想に役立つデータを色々と紹介していきます。

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ヴィクトリアマイルの基本情報

ヴィクトリアマイル(引用元:https://jra-van.jp/fun/tokusyu/g1/victoria/2020/stats.html)

ヴィクトリアマイルが開催される競馬場や1着賞金など、基本情報を表にまとめました。

開催される競馬場と距離 東京競馬場芝1,600m
1着賞金 1億3,000万円
出走条件 サラ4歳以上牝馬
負担重量 55㎏

ヴィクトリアマイルの概要

ヴィクトリアマイル(引用元:https://jra-van.jp/fun/tokusyu/g1/victoria/2022/stats.html)

ヴィクトリアマイルは創設されたのが2006年と実はかなり新しく誕生したレースです。

競走馬を育成する立場の人から見て牝馬というのは競走馬を育て上げるうえで原点のようなものであり、基本的に早々に引退させて繁殖牝馬として次代の競走馬を1頭でも多く産んでもらうことが最も重要だと考えられていたため、4歳以上の牝馬が目標とするような大レース自体が長年存在していませんでした。

しかし1996年にエリザベス女王杯の出走条件が4歳以上の牝馬と変更されて以降、牝馬限定の重賞レースなどが次々と創設されたため、牝馬は単なる競走馬を産む存在から牡馬と変わらない競走馬として扱われるようになっていきます。

そして、競走馬として長年活躍してきた牝馬からも優勝な産駒が誕生するようになると、生産者側の考えにも変化が生じてきたほか、競馬の本場であるヨーロッパにおいても牝馬が競走馬としての価値をどんどん高めていくようになりました。

この流れを受けて、2006年にエリザベス女王杯に次ぐ4歳以上の牝馬が目標とするレースとして設立されたのが「ヴィクトリアマイル」です。

創設時より「国際競走」のひとつとして居続けられているため、外国馬も出走が可能となっているほか、2017年には上位3頭に「ジャック・マロワ賞」への優先出走権が与えられるようになり、2021年には「ムーンランド・ロンシャン省」への優先出走権も与えられるようになりました。

阪神牝馬ステークス」「福島牝馬ステークス」が本レースのトライアルレースになっていて、いずれかのレースで2着以内となった牝馬には優先出走権が与えられます。

地方出身の競走馬に関しては上記レースに加えて「高松宮記念」「大阪杯」で2着以内に入った牝馬に、本レースか「安田記念」の優先出走権が与えられるほか、海外で国際競走に指定されているG1レース、地方競馬のダート交流GI・JpnI競走で優勝した場合は本レースの出走資格が与えられます。

「安田記念」は距離と開催競馬場がまったく同じということもあり、両方のレースに出走する牝馬も多いですが、ローテーション的にかなり厳しいため、今のところ両方のレースを制している牝馬は登場していません。

ヴィクトリアマイルが開催されるコースの特徴

東京競馬場芝1,600m(引用元:https://jra.jp/keiba/thisweek/2022/0508_1/race.html)

ヴィクトリアマイルが開催される東京競馬場芝1,600mは「安田記念」「NHKマイルカップ」など重賞レースを多く開催するコースなので、特徴はしっかりと把握しておくようにしましょう。
コースを4分の3周するといった全体像になっていて、向こう正面の第2コーナーあたりからスタートします。

そこから最初のコーナーまでは約540mもあり、先行争いはかなり長引きますし、どの枠からスタートしてもインコースに入るチャンスは十分にあるため、基本的に枠による優劣差はほとんどありません。

しかし直線途中には坂があるため、あまり積極的に位置取り争いをしすぎるとここでスタミナを失ってしまいます。
どの程度しかけるかは騎手の判断に委ねられるでしょう。

その後下り坂を経て第3コーナー、最終コーナーを回ると東京競馬場最大の特徴である長い直線が待ち構えています。
勝敗はほとんどこの直線で付けられることが多く、直線が長いため後方からの差しや追い込みが比較的決まりやすいコースです。

しかし直線すぐに急な上り坂が待ち構えており、ここを一気に駆け上がって長い直線を走り切らなければならないので、スピードだけではなくパワーやスタミナもないと勝つことは難しいでしょう。

過去10年間3着以内に入着した競走馬たち

過去10年間3着以内に入着した競走馬たち

2022年から遡って過去10年以内にヴィクトリアマイルで3着以内に入着した優秀牝馬たちを表にまとめました。

年度 馬場状態 着順 馬番 競走馬名 馬齢
2022年 1着 5 ソダシ 4歳
2着 11 ファインルージュ 4歳
3着 7 レシステンシア 5歳
2021年 1着 6 グランアレグリア 5歳
2着 8 ランプリングアレー 3歳
3着 1 マジックキャッスル 5歳
2020年 1着 12 アーモンドアイ 5歳
2着 18 サウンドキアラ 5歳
3着 16 ノームコア 5歳
2019年 稍重 1着 4 ノームコア 4歳
2着 9 プリモシーン 4歳
3着 3 クロコスミア 6歳
2018年 稍重 1着 4 ジュールボレール 5歳
2着 16 リスグラシュー 4歳
3着 6 レッドアヴァンセ 5歳
2017年 1着 5 アソドマイヤリード 4歳
2着 10 デンコウアンジュ 4歳
3着 3 ジュールボレール 4歳
2016年 1着 13 ストレイトガール 7歳
2着 10 ミッキークイーン 4歳
3着 15 ショウナンパンドラ 5歳
2015年 1着 5 ストレイトガール 6歳
2着 7 ケイエイエレガント 6歳
3着 18 ミナレット 5歳
2014年 1着 14 ヴィルシーナ 5歳
2着 4 メイショウマンボ 4歳
3着 1 ストレイトガール 5歳
2013年 1着 11 ヴィルシーナ 4歳
2着 8 ホエールキャプシャ 5歳
3着 1 マイネイサベル 5歳

過去のデータから見られる傾向

過去のデータから見られる傾向

過去10年間ヴィクトリアマイルで3着以内に入着した牝馬たちに何かしらの共通点や傾向があるのか、前走レースなどを調べてみることにしました。

4歳又は5歳

レース結果を見ると3着以内に入着している競走馬の馬齢は4歳ないし5歳であることが多いです。
マイル戦ということもあって、気力や能力共にもっとも充実しているこの馬齢の馬が勝ちやすい傾向にあるといえるでしょう。

ちなみに6歳以上で3着以内に入っている競走馬はすべて5番人気以上の穴馬となっていますが、これは恐らく馬券を購入する人たちも4歳または5歳が勝ちやすいという傾向を知っているため、自然と人気薄となったと考えられます。

上位人気が不振

ヴィクトリアマイルは特に上位人気の競走馬が人気通りの走りをなかなかしてくれないレースです。
1番人気は過去10年間で3勝していますが、2番人気、3番人気になると1勝もしていないどころか、2番人気の牝馬は複勝率20パーセントと人気の割にかなり低いです。

実は5番人気以内で複勝率がもっとも高いのは1番人気に次いで5番人気であり、過去10年間で1着2回、3着3回と複勝率50パーセントを誇っています。
1番人気を軸に中穴あたりを総流しするといった買い方のほうが的中しやすいレースといえます。

前走阪神牝馬ステークス

トライアルレース2レースのうち、特に「阪神牝馬ステークス」に出走した牝馬がこのレースで活躍する傾向にあります。

阪神牝馬ステークスは2016年に芝1,600mに変更されましたが、それ以降に限定してみると実に15頭中9頭が3着このレース出走馬となっており、ヴィクトリアマイルの馬券を購入する予定なのであれば、必ずチェックしておくべきレースとなっています。

前走G1レース

頭数としてはそこまで多くはありませんが、やはり前走G1レースを走っていた競走馬は能力が高いということもあり、好走しやすい傾向にあります。

要注目馬

要注目馬

この記事を執筆した2022年9月時点で次のヴィクトリアマイルの予想をするのは少し早すぎる気もしますが、現在現役として活躍している牝馬を紹介するという意味も込めて、次回ヴィクトリアマイルに出走すれば人気上位になるであろう競走馬を紹介します。

ソダシ

2022年ヴィクトリアマイルの勝ち馬です。
マイルに限定すれば、牝馬はおろか牡馬を含めてもトップクラスの能力を持っていることは間違いありません。

貴重な白毛のG1馬ということもあり、現役を5歳でも続けるかどうかは微妙なところですが、現役続行するのであればほぼ間違いなく出走することでしょう。

スターズオンアース

恐らく出走すればソダシ最大のライバルとなると予想されるのがこのスターズオンアースです。
記事執筆時点ではまだ未定ですが、桜花賞・オークスいずれも強いレースをしており、3冠牝馬となるのはほぼ確実であろうといわれているほどのポテンシャルを秘めています。

中距離も問題なくこなせるので、「大阪杯」からの中距離ローテを組む可能性も十分ありますが、ヴィクトリアマイルに出走すればソダシと人気を二分することになりそうです。

ソングライン

2022年安田記念の勝ち馬です。
当レースは誰が勝ってもおかしくないほどの大混戦でしたが、そんなレースを制したのですから、能力は間違いなくトップクラスの牝馬といえるでしょう。

実はヴィクトリアマイルにも出走していたのですが、その時は前残りのレースだったため力を発揮しきれませんでした。
しかし展開がソングライン有利となれば、ソダシやスターズオンアースに先着する力は十分持っています。

サークルオブライフ

2021年阪神ジュベナイルフィリーズの優勝馬です。
その後は牝馬3冠路線を進むも「桜花賞」では不利な外枠からのスタート、1番人気となった「オークス」ではアクシデントにより出走時間が大幅に遅れた結果本来の走りができず、というように運悪く実力を発揮できないレースが続いています。

しかし同じコースで行われた「アルテミスステークス」を制しており、ヴィクトリアマイルの適正はかなり高いことは間違いありません。
出走すればあなどれない存在となるでしょう。

ナミュール

ナミュールも現3歳馬のなかではトップクラスの能力を持っています。
特に東京競馬場との相性が良いのか、1勝クラスの「赤松賞」に勝利、「オークス」でも大幅に出走時間が遅れた中でも冷静なレース運びで3着に入着しています。

阪神競馬場ではありますが、ヴィクトリアマイルと同距離で行われる「チューリップ賞」ではサークルオブライフに先着しているなど、1,600mという距離もこの馬にとってはベストな距離といえるでしょう。

デアリングタクト

距離的には決して適正ではないですし、2023年には6歳となるため、ヴィクトリアマイルで上位に入るかどうかはなかなか難しいところではありますが、2022年の同レースでは不利な最も内側をあわやという末脚で伸びてきていました。

しかも、これが1年以上休養した初戦なのですから、無敗3冠馬はやはり類まれなる能力を秘めているということをまざまざと見せつけたレースだったといえるでしょう。

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まとめ

ヴィクトリアマイルは春の4歳以上牝馬決定戦であり、その時点でトップクラスの名牝たちが毎年出走しています。
そのためどの競走馬にも勝利するチャンスがあり、人気下位だからといって軽視してはいけません。

その証拠に本レースは毎年のように荒れた結果となっているのが大きな特徴で、特に2015年には3連単が207,000倍という超高額配当となりました。

この年の結果があまりにもインパクトが強すぎるのですが、それ以外の年でもオッズは高い傾向にあり、荒れやすいG1レースのひとつといえるでしょう。

コースは東京芝1,600mでスピードだけではなく最後の上り坂を含めた長い直線を全速力で走り切るだけのパワーとスタミナも勝つためには必要で、本当に強い牝馬が勝つレースです。