競走馬の速度って何キロくらい?平均や最高スピードを考察

競走馬の速度ってどれくらい?何キロで走っているの?競走馬のスピードを考察

競馬の魅力のひとつに、直線での攻防が挙げられるでしょう。
実際に競馬場に足を運んだ人なら分かると思いますが、最後の直線で騎手と馬が一体となり、鞭の音を響かせながら眼前を走る姿は多くの人を魅了することでしょう。

コースの近くで観戦すると、競走馬は一瞬で目の前を通過します。
その時、競走馬はどれくらいの速さで走っているのか気になった方もいるのではないでしょうか?

ここでは、競走馬の速度がどれくらいの速度で走っているか、競走馬のスピードがどのように競馬予想に活かせられるかを解説していきます。

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競走馬の平均時速は60キロ

競走馬の平均時速は60キロ

競走馬は短距離なら1000m、長距離なら3000m以上のレースを走ります。
レースなので要所でタイムを計っています。
スタートから1000mの通過タイムが1分前後なので、競走馬の平均時速は60キロです。

平均60キロって、どれくらいの速度?

自動車で例をあげると、日本国内の一般道路の法定速度は、速度標識のない道で60キロです。
人通りのない道を車がハイスピードで走る光景はよく目にしますが、ドライバーが速度を無視して飛ばしていない限り、60キロで走っています。

ものすごく速く走っているように見えますが、競走馬も自動車でいう法定速度と同じ速さで走ることができます。

最後の追い込みでは70キロ近く達することも

競走馬の平均時速は60キロですが、ラストスパートではそれよりもさらに速く走っています。
ラスト3Fを32秒台で走る馬は稀に見かけますが、その馬のラスト3Fの時速は67.5キロほどになります。

時速60キロで走りつつ、最後の最後でさらに加速する競走馬はすごいですよね。

短距離と長距離の時速は違う

いうまでもありませんが、短距離と長距離では時速は変わります。
当然といえば当然ですよね。

短距離の場合ははじめから全速力で走ってもスピードをキープできますが、長距離の場合ははじめから全力を出すと、ばててしまいます。

理屈は人間でいう短距離選手とマラソン選手と全く同じです。
ちなみに、短距離馬の時速は約64キロほどで、長距離馬の時速は約57キロほどです。

騎手の馬も、命がけ

時速60キロ近い速度で一進一退の攻防を繰り広げる騎手とサラブレッド。
安全面を考慮するのであれば全身に防具を装備して挑むほうがよいのはいうまでもまりません。

しかし、防具を装備すると騎手の斤量が重くなるので騎手の防具はヘルメットのみです。
ほぼ生身の状態でレースに挑まれています。
サラブレッドもこれといった防具はつけていません。

レース中の落馬や馬の故障といった事故のために、大けがすることはよくある話です。
過去には殉職された騎手の方もいますし、怪我のために予後不良となった馬もいます。
騎手も馬も命がけでレースに挑んでいるのです。

競走馬のスピードから能力を知る

競走馬のスピードから能力を知る

競馬は1着を目指す競技なので、ほかの馬より速い馬を探し出すことが予想する上で重要になります。
その目安となるのがすべての競走馬が持つタイムです。

ここからは、タイムを通してどのように予想に取り組めばいいのか、解説します。

調教時計で能力を見る

人間と同じように、競走馬もトレーニングを積んだうえでレースに挑みます。
競走馬のトレーニングを「調教」と呼びますが、調教を通して得た時計はトラックマンという競馬記者の情報を通して、多くの情報紙で紹介されています。

調教時計は馬の能力を知る上では欠かせません。
もちろん、調教で速いタイムを叩き出した馬は本番でも力を発揮しやすいです。

ところが、調教ではただ速い時計を出すだけではなく、馬がレース本番でベストを尽くせる状態にするのが目的なので、あえて軽くならして本番に備えることもあります。
そのため、調教でタイムが出ていなくても、レースで勝つ馬はたくさんいます。

では、調教の動きが全力なのか、それとも軽く行われているのかどのように調べたらいいでしょうか。
調教での動きは大きく分けて、馬なり、強め、一杯の3種類があります。

馬なりは馬のペースを第一に考えた調教で、ステッキを使わないので調教負荷はそこまで大きくありません。
強めは手綱をある程度動かした状態で、馬に走るよう促す調教です。

調教負荷は馬なりより大きいです。
一杯は、ステッキを使ってレース本番さながら、馬に全力で走らせます。
時計がもっとも出やすいですが、調教負荷ももっとも大きいです。

調教での動きはタイムと同時に掲載していることがほとんどです。
そのため、調教欄を見ることで馬の追い方もかんたんに見ることができます。

調教での追い方を知ったうえで調教時計から馬の能力を判断するのが予想で大切になります。
馬なりでも好タイムを出す馬はポテンシャルの高い馬でしょう。
逆に、一杯に動いていても時計が出ていない馬は本番で好走するのは難しいと判断できます。

1Fあたりの時計で見る

レースではスタートからゴールまでの時計はもちろんのこと、1F(ハロン)あたりのタイムも表示されています。
1Fとは200mのことです。
200mごとのタイムを知ることで馬の能力を知る上で欠かせません。

特に、ラスト3Fの時計は競走馬の能力を知る上でもっとも重要といわれています。
ラストの3Fは競走馬がレースに勝つために全力を発揮できるぎりぎりの距離と言われています。

一般的にはラスト3Fで32秒台を叩き出す馬は相当強い馬です。
ラスト3Fが33秒台の馬も優秀です。

ちなみに、短距離と長距離ではハロン毎の平均時計は変わります。
短距離の場合はスタートからゴールまでの距離が短いのではじめからハイペースで競馬が進行しますが、長距離レースでは、ゴールまでが長いのでスタミナを残しておく必要があります。

そのため、短距離では1Fあたり10秒から11秒でレースが進行するのに対し、長距離の1Fは12秒から13秒あたりが標準的なタイムになります。

距離と持ち時計を比較しながら能力を知る

距離に応じて平均的なタイムがあります。
例えば、芝の1200mの平均タイムは1分8秒ほどで、芝の2000mは2分フラットが平均的なタイムです。
平均タイムよりも速い時計を持っている馬はポテンシャルの高い馬と捉えることができます。

ちなみに、同じ距離でも競馬場によって時計が出やすかったり出にくかったりします。
ポイントはコーナーワークと坂道です。

コーナーワークの大きい新潟競馬場や東京競馬場ではコーナーワークでもトップスピードを保ちながら回ることができるのでタイムは出やすいです。
逆に、福島競馬場や札幌競馬場などのコーナーワークが小さい、いわゆる小回り競馬場ではコースロスなくコーナーを回る必要があるためどうしても減速します。

同じ距離を走っていても大回りのコースよりもタイムは遅くなりがちです。
また、小回り競馬場でもコース全体が平たんな札幌競馬場と、起伏の激しい中山競馬場では中山競馬場のほうがタイムは遅くなります。

時計は鵜呑みにしすぎない方がいい

時計は馬の能力を知るための指標として役に立ちますが、あまり鵜呑みにしない方がいいです。
なぜなら開催時期によって時計が出やすい条件もあれば、時計がかかりやすい中で競馬することもあるからです。

芝のレースでいうと、開幕週や開幕に近い時期のレースは芝の状態がいいのでスピードが出やすく、時計がでやすいです。
逆に、開催後期で馬場が痛み出すと時計は出にくくなります。
また、雨の影響で馬場が湿った場合も時計は出にくくなります。

ダートは芝と違ってレースが終えるたびに均すので開催時期における影響は芝に比べると少ないですが、天気の影響は芝と同じく受けます。

一般的に良馬場の場合は脚がダートに深く入るのでスピードはでにくいです。しかし、雨の影響で馬場が固くなるとスピードに乗りやすく、時計が出やすくなります。

不良馬場の場合は良馬場同様、馬場に脚が差さるのでスピードはでにくくなります。
ダートも芝と同様で天候の影響は大きく受けますが、良馬場よりも稍重馬場や重馬場のほうがスピードに乗りやすいです。

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まとめ

競走馬は自動車に匹敵するほどのスピードを出すことができますが、その分、落馬や転倒で大事故につながる恐れもあります。
騎手も、競走馬もリスクを承知の上で全力を尽くしているので、暖かい目で応援しましょう。

また、競走馬の速さは予想にも生かすことができるので、過去の時計や調教タイムを通して馬券的中を目指していきたいですね。